高校息子、続出
十代の若者たちが一生懸命プレーする姿というのは、
いつも人々に感動を与えます。
と同時に、甲子園というのは、
プロ野球のチームに対しての
『プレゼンの場』と言えなくもないですから、
将来を嘱望される有力選手にとっては、
モチベーションも上がるでしょうね。
親御さんにとっても、
我が子が甲子園で活躍してプロの目にとまり
ドラフト上位で指名されたら大喜びですよ。
某お金持ち球団のように、
選手ひとりに10億円なんてお金を出す用意があるなら、
子育ても、『ひとつのビジネス』なんて気がしてきちゃいますね。
ただ、高校野球も、
なかなか厳しい一面もありまして、
ちょっと学校で不祥事があったりすると、
すぐに出場辞退とかに発展したりしますよね。
しかし、スポーツというのは
青少年の育成の場でもあるわけですから、
そういう問題を起こした生徒たちばかりを集めたチームが、
更生のために甲子園に出てもいいんじゃないですかね。
漫画やドラマでも、そんな話がありましたけどね。
「…さあ、次のバッターは4番の田中君ですが、
彼はとてもバットスピードが速いですね」
「ええ、何しろ昨年、寝ている両親をバットで殴って
全治3ヶ月の重傷を負わせた実績の持ち主ですから、これはあなどれませんよ」
「おっと、2塁ランナーの山田君が、3塁盗塁を決めました!」
「さすがですね。彼はひったくりの常習犯でして、
盗む事にかけては定評がありますからね」
「打った~!打球はセンター前へ、タイムリーヒットです。
…あ~!1塁ランナーの大島君、コーチが止めているにもかかわらず、
3塁を回ってホームでタッチアウトになってしまいました」
「あ~、彼は元暴走族なので、暴走が得意なんですよね~。
大事なところで悪い癖が出てしまいましたね」
「本当ですね。三塁コーチャーボックスの保護司さんも、
ガックリと肩を落としています」
なんてな感じで、とても清々しい光景が見られるんじゃないでしょうかね。
微笑亭さん太