You are 植える髪
植毛手術を受けたという事で話題になってますね。
25歳にして、かなりの薄毛になった事を気にしての決断なんですが、
帽子を取ったら急に髪の毛が増えてたらビックリですよね。
これもある意味、『ハットトリック』と言えますよね。
植毛の場合はいいんですが、カツラを使用される方もいます。
『カツラがズレてる人』というのは指摘しにくいですよね。
判りにくいようでも、近くで見ると明らかな質感の違いがクッキリ。
会話の時の目線は自然と上へいってしまいますよ。
何しろ髪の毛が『格差社会』を起こしてるわけですから。
鼻毛が出てるのを指摘された場合は、
単なる『身だしなみの不備の指摘』ですが、
カツラの場合は『秘密の暴露』にも当たりますからね。
…たとえ社内では『公然の秘密』であったとしても。
色々、遠回しに指摘する方法はありますよ。
『髪型変えたんですね~』と言ってみるとか、
会話の内容に工夫するなんてのもあります。
『そうズラ』、『私がやるズラ』なんてんで、
語尾に『ズラ』を付けてみるとかね。
それから、『これ、読んでみて下さい』と、
お菓子の家が出てくるグリム童話の本を渡すんですね。
タイトルを見ると、
『ヘンデスとズレーテル』って書いてありましてね。
変わったところでは、
よくある怪談話風の演出で知らせるって手もありますよ。
「…これは本当にあった事なんだけどさ、
突然、陰気な感じの見知らぬ人から声をかけられたんだよ。
『…頭がおかしい人がいるんですけど』
『えっ?何ですか?』
『頭がおかしい人がいるんですよ』
『頭がおかしい?誰ですか?』
『それは…………お前だ~!!』」って、
その人を指差すんですね。これはマジで『怖い話』ですよね。
本当にスマートな指摘の仕方としては、
『髪にゴミが付いてますよ』と言って、
何気に相手の髪に手を伸ばすんですね。
すると当然、カツラの人は絶対に触られたくないので
『いや、自分で取ります!』と、伸ばした手を避けます。
しかし、自分でゴミを取るといっても、どこに付いてるのか判らない。
そこですかさず、『鏡を見た方が早いですよ』と一言言うなんてのがありますね。
こういう事態を招かないためにも、
カツラ予備軍の方々の髪の毛を褒めるという手がありますね。
「いや~君の髪の毛はいいね~。多すぎず少なすぎず、
絶妙なところで気品を保ってるよ。ボクも、君のような髪の毛がほしいよ」
なんてな事を言うと、中には髪の毛が増えるという方がいるんですね。
そういう方の事を、『褒めて伸びるタイプ』と言うそうですけどね。
微笑亭さん太