それは身体に毒よ
今また『食の安全』という事に対して注目が集まってますよね。
危険な食べ物は誰も口にしたくないでしょうが、
日本人は、猛毒を持つ魚、フグが好きですよね。
しかも無毒な部分ならともかく、
有毒な部分まで美味しくいただこうとするのは、
いささか貪欲すぎる気がしますね。
石川県だけ製造が許されている珍味中の珍味、
『ふぐの子糠漬』というのがありましてね。
これは猛毒で知られるフグの卵巣を糠漬けにした物なんですが、
江戸時代から作られているそうでして、
卵巣を塩漬けにしてぬか漬けにすると毒が消えて、
とても美味しいかす漬けになるんだそうですね。
ただ、どうして毒が消えるのかは
まだ解明されていないのが恐ろしいところで、
その製法を変える事ができないんだそうですね。
ですから石川県へ行って『ふぐの子糠漬』を買った時にパッケージを見て
『当社独自の工夫を加えて仕上げました』なんて書いてあったら、
絶対に買うのを止めた方がいいですよね。
この食品に『オリジナル』は危険すぎますからね。
ところが、上には上があるものでして、
ヨーロッパの一部では、
『毒キノコの缶詰』が実際に売られているんですね。
これは開缶後に、鍋で毒抜きをしなければ中毒死する危険性があるという、
デンジャラスすぎる缶詰なんですが、売られてるという事は、
買う人間がいるという事でして…作った方も作った方なんですが、
買う方も買う方ですよね。
万が一これを食べて死んでしまったとしても
『…ええ、ですから毒キノコだって言ってるじゃないですか』と言われたら、
何も返す言葉はありませんよね。
16世紀のスイス人医師である、パラケルススって方が、
『全ての物質は有毒である』と仰ってるように、
本来は無毒な物であっても、度を越して摂取したりすれば、
人体に害を及ぼしたりしますよね。
例えば一説によると、水は10リットル、
砂糖は1キロが『致死量』らしいですね。ですから喉が渇いた時に、
うっかり水を10リットル飲まないように気をつけていただきたいですね。
死因が『六甲のおいしい水』ってのは嫌ですからね。
それから、カフェインの致死量は3~10グラムという事ですので、
コーヒーにすると約75杯だそうですね。
という事は、コーヒー好きの旦那さんを殺そうと思ったら、
『あなた、コーヒーが入ったわよ』なんてんで、
持ち手の付いたタライか何かで飲ませなきゃいけないからたいへんですね。
それよりも、醤油だったら1リットル程度で死に至るようですから、
大口開けて寝ている旦那さんの口に、
ペットボトルの醤油を逆さにつっこむだけでいいから簡単ですね。
意外な物が毒になるって事がありますから、気をつけないといけませんね。
ショーウインドに並ぶ、高級ブランドの洋服ですとかバッグ、
これも危ないそうですね。
もっともこれらは、毒は毒でも『目の毒』だそうですけどね。
微笑亭さん太