銃寄生の国
最近は価格破壊とも言うべき、物の値段が激安化してますよね。
牛丼の価格や格安航空チケットなんてのは有名ですが、
そういった事が裏の世界にも及んでましてね。
犯罪に使われる可能性の高い拳銃の値段なんてのも、
随分安くなっちゃってるらしいですね。
ですから一般人にとっても
お手頃価格になりつつあるそうですから、
必然的に日本の治安も悪化する事になりますよね。
友達同士である男性二人が、
話しながら道を歩いてると、突然路地から
拳銃を持った男が出てきましてね。
驚く二人に拳銃をつきつけながら、
『手を上げろ!有り金全部出せ!』と要求してきましてね。
すると片方の男性は何を思ったのか、
慌てて財布から二万円を取り出すと、友人に渡しましてね。
「…おい、何だよ、この金は?」
「あ、この間借りてた二万円、確かに返したからね」って話がありましてね。
アメリカというのは、よく『自由の国』だと言われますよね。
しかし『自由社会』であると同時に
『銃社会』である事も事実ですよね。
拳銃を使った犯罪もよく起きるわけですが、
つい先日もアリゾナ州で、
アメリカ民主党の下院議員の方なんかが銃撃されるという
乱射事件が起こりましたよね。
『ああ、やはり銃を持つのは危険だから、
みんな銃を持つのは止めよう』という方向には、
なかなかいかないんですね。
それどころか、『我が身は我が手で守れ』とばかりに、
その事件以来、拳銃の販売数が急増してましてね。
事件の起こったアリゾナ州では、
事件発生二日後の拳銃の販売数が263丁と、
前年同時期に比べて60%も増えちゃったんだそうですね。
それは他の州にも飛び火してまして、
イリノイ州では38%増の348丁、
ニューヨーク州では206丁、オハイオ州では395丁、
美味しいと評判の『山田豆腐店』では120丁が売れたそうですね。
しかも最も売れているのが、犯人の使った、
オーストラリア製の『グロック十九型半自動拳銃』だというんですから、
犯人自らが銃の優秀さを証明してしまったという、
皮肉な格好になってます。
日本で拳銃の携帯が許可される事はありえないと思いますが、
水鉄砲の携帯は許可されるかもしれませんね。
何かトラブルがあってカッとなった時は、
水鉄砲で相手を撃っても罪に問われないという法律ができましてね。
皆さん、水鉄砲の中に
様々な液体を入れて持ち歩くわけですよ。
口論になった相手に水鉄砲で撃たれたんですけど、
妙に黄色くて泡立ちのいい液体だな~と思ったら、
『発泡(発砲)酒』だったりしましてね。
食堂でご飯を食べていて、
『ちょっと味が薄いな~』と思ったら、
水鉄砲の中に入ってる醤油を撃ったりとか、
薄めた赤色の絵の具を入れた水鉄砲で、
好きな彼女の純白のブラウスの背中に
『アイシテル』なんて書いてみたら、
気持ちが伝わる事請け合いですよね。
微笑亭さん太