病院に巣食う怪物
朝夕の寒暖の差が激しくなってきますから、
皆さんも体調を崩さないよう、
お気をつけ下さい。
学校の先生に理不尽な要求を繰り返す、
『モンスターペアレント』と呼ばれる
親たちの存在はかなり知られてきましたが、
今は、その病院版とも言うべき
『モンスター患者(ペイシェント)』
というのも、登場してきてるようですね。
『モンスター患者』とは、
病院内でトラブルを起こす、
非常識でワガママな一部の患者の事ですね。
その内訳は暴力、暴言、セクハラなど様々で、
一年間のモンスター患者による院内暴力は、
7000件近くにも及んでいるそうでしてね。
『診察の待ち時間が長いから、院長に謝罪文を書かせろ』ですとか、
『他の病院に行くからタクシー代よこせ』とか、
『左足を怪我したんだけど、労災もらって長期欠勤したいから、
右足も怪我した事にしてくれ』って、もう目茶苦茶です。
『診断書に偽りは書けません』と断ると、
怒った患者に蹴られて、医者が右足を怪我したらしいですけどね。
結局、お医者さんの方に労災が下りちゃいましてね。
そういう事がちょくちょくありますから、
今は診察室の奥にあるイスには
座らないお医者さんが増えているそうですね。
いざという時の逃げ道を確保するために、
入り口付近に座るわけですね。
そのうち、患者さんの診察をする時には、
ガラス越しに対面するとか…刑務所の面会みたいですけどね…
あるいは、患者に暴力を振るわれそうになってもすぐ避難できるように、
診察室の奥の壁がクルッとどんでん返しになっているという、
忍者屋敷みたいな病院が出てくるかもしれませんね。
こういったモンスター患者は、
例え自分の症状が軽いものでも
『先に診察しろ』と要求してくるんですが、
病院としては当然、重症の患者さんを優先しなければいけません。
ですから早く診てほしかったら、
腕を骨折したなら、自分でもう一本も折ってくるとか、
風邪で37度の熱があるなら、
あらかじめ42度に上げてから来るとか、
病気を悪化させておくマナーくらいはあってもいいですよね。
微笑亭さん太