長寿戯画
心拍数によって決まるという説があるそうですね。
これは心拍数に上限があり、その上限がホ乳類は20億回で、
それに達すると寿命だという事らしいです。
人間、誰しも長生きはしたいですが、
古今東西、記録が残っている中で一番長生きをされたのは、
ジャンヌ・カルマンというフランスの女性で、
122歳と164日だそうですね。
そのため、人間の寿命というのは、
120年前後ではないか言われてますね。
ところが今年日本では、
その人類の寿命の限界を遥かに超えて、
書類上で生きてらっしゃる方が沢山いましたよね。
中には、『生きている事になっている200歳』
なんて方もいらっしゃいましたよ。
その影響で、日本中の役所では、
書類の生年月日を記入する欄に、
『明治』、『大正』、『昭和』、『平成』の他に
『江戸』ってのを書き加えたそうですけどね。
稚魚の時代を海で過ごす事で知られるアユという魚は、
1年しか生きられないんですが、
このアユを海水で育てると2年以上生き延びる事があるんだそうですね。
『一年草』と呼ばれる草花も、
自然条件では1年で開花して枯れてしまうんですが、
開花条件を満たさなければ
何年も生きるものが多いんだそうですね。
生物が実際に生活している場で見られる寿命を
『生態的寿命』と言うのに対して、
このように、条件を整えてやった場合に実現する寿命を
『生理的寿命』と言うそうですね。
これは『まだ、自分は成熟していない』と思う事によって
『勘違いの長生き』をするみたいなものですから、
これを利用すれば、人間の寿命も
延ばす事が出来るんじゃないですかね。
ですから日本人全員が、
男子は学生服、女子はセーラー服で、ず~っと過ごすわけですね。
お爺ちゃん、お婆ちゃんになっても学生服やセーラー服を着てれば、
「ワシはまだ成熟しとらんぞ。青春真っ只中じゃ!」なんてんで、
勘違いだかボケだか判らないような状態で、
永遠に生き続けられるんじゃないですかね。
病気にかかって早くに亡くなってしまう方もいますが、
逆のパターンも出てくるかもしれませんね。
「先生、ウチのお爺ちゃん、
とっくに寿命が来ててもおかしくないんですが、未だに生きてるんですよ」
「これは多分、『長寿病』ですね」
「長寿病?」
「ええ、これからもず~っと、生き続けると思いますよ」
なんてんで、やたら長生きする病気が出てくるわけですね。
映画で『余命一ヶ月の花嫁』なんてのがありましたが、
医者から長寿病を宣告された
『余命300年の花嫁』なんて方が出てくるわけですね。
これは彼氏にとっては悲劇ですよ。
何しろ事故とかに遭っても死なないんですから、
生命保険の楽しみもありませんしね。彼女も、
「こんなにあなたに迷惑をかけるんだったら死んだ方がマシよ!」
なんてんで自殺を図っても、絶対に死なないんですね。
これはこれで、また問題があるんでしょうね~。
微笑亭さん太