解決策はダイブ難しい
大声を上げたりする派手なイベントは軒並み禁止されてきましたが、
プロ野球の方でも、優勝チームの定番である【ビールかけ】がなかったりしましたよね。
喜びを爆発させたい選手たちには気の毒ですが、
お祝い事やテンションが上がるような出来事があると、
興奮した一般人が飛び込む事で知られているのが、大阪はミナミの【道頓堀川】ですよね。
つい先日も道頓堀川に若い男性が飛び込んで死亡する事故があり、
騒然とした現場の写真や動画がツイッターなどで次々に投稿されたなんて事がありましてね。
道頓堀川では、阪神タイガースがリーグ優勝した二〇〇三年九月、
飛び込んだ男性一人が遺体で発見された事があり、
また、二〇一五年一月一日未明、新年のカウントダウンで飛び込んだ男性も一人、
死亡しているんですね。
このように過去にも死亡事故が起きているのにもかかわらず、
【道頓堀ダイブ】をする人は、いまだに絶えないんですね。
水深は平均して約三・五メートルあるといいますから結構深いですよね。
当然の事ながら、足は着きません。
川は水門で閉じられているものの、多少の流れはあるんですね。
川沿いは遊歩道になっていますが、飛び込んだ後、岸に泳ぎ着いても、
一人では手が届かない高さにあるんですね。
そのため橋の転落防止柵には、上から投げるための浮き輪も設置されてましてね。
川底は土ですが、自転車などの不法投棄もありますので、
飛び込んだら当たる恐れもありますから危険ですし、寒い季節なら、
水温が低いので心臓麻痺を起こす可能性もあるとの事ですから、
飛び込まないに越した事はないですね。
それでも戎橋から飛び込む人は絶えず、阪神が優勝した時には、
百人以上が飛び込んだそうですし、ハロウィンなどの大きなイベントの時も
数十人が飛び込むのはザラだそうですね。
防止策としては、戎橋に啓発看板を設置し、警察が警備していたり、
近くの道頓堀橋には、飛び込みする人をはやし立てないよう、
黒い目隠しパネルを設置したりもしているそうですね。
「『良い子は飛び込まないでね』という標語が書かれた看板を設置してもダメなのかな?」
「いや、それではぬるいから、
『馬鹿しか飛び込まないので助けないでください』の方がいいと思うよ」
条例規制など、もっと徹底した対策をしようにも出来ない部分があるというのは、
橋には必要な機能があり、飛び込む人のために規制する根拠が乏しいからだそうでして、
現状ではこれが精一杯なんですね。
「年に一回、道頓堀川で大々的な慰霊祭をやればいいんじゃないの?」
「なるほど。
『あ、ここで沢山死ぬ人がいるんだ』と周知すれば、飛び込む人もいなくなるかもね」
「よし、慰霊碑も作ろう」
なんてんで、この方向性なら、とんとん拍子に話が進んでいくかもしれませんね。
微笑亭さん太