大晦日の本音
今年も昨年同様、コロナコロナに明け暮れた一年でした。
思いつきのように出される緊急事態宣言のせいで、
高座がポンポン飛び、本当に悔しい思いばかりしてきました。
仮に私が、営業の高座の前日に
「やっぱり明日、落語やりに行くのは止めま~す」と言ったら、
先方は困るでしょうし、激怒されると思います。
失礼極まりない事ですから、激怒されて当たり前だと思いますし、
そんな事は絶対やってはいけないです。
それは御法度中の御法度なのに、
「明日の会はコロナで中止になりました」
これが許されるのは何故なのか?というのは、昨年も今年も、ずっと考えさせられました。
ペナルティを受けるのは全て我々演者側で、
主催者側には一切ペナルティはないという・・これは何なのか。
依頼した側の責任はないのだろうかと。
私がキャンセルするのはNGなのに、
先方からのキャンセルは当然の権利のように許される、
この意味を問い続けた一年でもありましたね。
呼んでいただく立場として、偉そうな事を言うつもりはありませんが、
一応私も人間ですので、何の抵抗もなくそういう事をされると本当に落ち込みます。
来年も不安定な状況が続くのでしょうが、
落語会などを企画される方々にお願いしたいのは、
『企画されたのなら、やろうとする努力はしてください』という事ですね。
私も滅茶苦茶な事を言うつもりはありませんので、
世間の状況に鑑みて中止せざるを得ない場合は、甘んじてそれを受け入れます。
しかし、とりあえず企画しておいて、
直前になって何の努力もせず簡単に中止する・・これは我々、心折れます。
本当に折れます。
そんな思いを、この2年で百数十回もしてきました。
我々もその日に向けて準備をしていくわけですので、
依頼をされる方々も、少しはその気持ちを考えていただきたいのです。
それだけが、今年最後のお願いです。
大晦日に、少しだけ本音を吐露させていただきました。お許しください。
来年は平常な状態に少しでも近づくよう、
世の中が落ち着いてくれる事を切望します。
来年も、よろしくお願い致します。
微笑亭さん太