引導は渡されないインド人
タバコやお酒、薬物などの摂取や使用が寿命に与える影響をまとめて発表したんですね。
それによると、一日にタバコ一箱を吸う人は寿命が十年短くなるそうですね。
タバコの他にも、一日に二杯以上のお酒を飲む人は寿命が二十三年縮み、
コカインを長期的に使用している人は寿命が三十四年縮むなんて事も判ったそうですね。
覚醒剤に至っては、一回使用するごとに五・六時間寿命が縮むそうですから、
田代まさしさんなんかは、既に寿命が尽きている可能性すらありますよ。
ただ、この数字を額面通りに受け取っていいものかどうかは甚だ疑問ですよね。
そもそも人類は五千年前からお酒を飲んでいますから、
もしお酒を飲むと著しく早死にするというのなら、今の人類は、
下戸が多くなっているんじゃないかと思いますね。
実際、毎日タバコ一箱と日本酒二合ずつ飲んでいて
百歳まで生きたというお爺ちゃんがいたりしますが、
そういう方はタバコもお酒もやらなかったら、
百三十三歳まで生きられたという事になるんですかね。
タバコやお酒で寿命が短くなるかについては不明ですが、世のお父さん方にとっては、
【理由が不明な奥さんの笑顔を見るだけで、三年寿命が縮まる】というのは本当だそうですね。
誰しも長生きはしたいと思うわけですが、
二〇一四年に岩手県北上市で開かれた【アジアマスターズ陸上競技選手権大会】というのに、
自称百十六歳のインド人男性が参加登録して、関係者を驚かせたなんて事がありました。
事務局に提出されたインド人男性のパスポートの写しには、
生年月日の欄に【一八九七年十月六日】とあったそうですから、本当なら当時百十六歳という事になります。
ちなみに当時ギネスが認定した最高齢男性は百十一歳の方ですが、
それより五歳先輩という事になりますから、【インド人でびっくり】ですよ。
この男性、その年の二月に行われたインドの国内大会で二百メートルに出場して、
マスターズの百歳以上の世界記録、七十七・五九秒より大幅に速い、
四十六・七四秒で走ったといいますが、写真を見ると随分若く見えるんですね。
ひょっとして年齢は七進法でも使ってるんじゃないかと勘繰りたくなりますが、
こういう方は体を切って、年輪を調べてみたくなりますよね。
結局この男性、来日できずに不参加となったんですが、
もしも参加していたら、年齢が本当なのかどうか、当人に直に聞いてみたかったですよね。
「あなた、本当に百十六歳なんですか?」
「本当じゃよ。ウソだと思ったらウチへ来て、両親に聞いてみてくれ」
まだ親が生きてたりなんかしてね。
人間というものは、年齢をサバ読みして若く言いたがるものですが、
ある一定のラインを越えると、【逆サバ】を読みたくなるものなのかもしれませんね。
微笑亭さん太