等身大の宇宙
体型などから付けられる仇名というのは多いですよね。
昔はガリガリに痩せてて、ひ弱な感じの子供に
【もやしっ子】などと仇名を付けるパターンが結構多かったですね。
ただ、もやしっ子であろうと、ぽっちゃりであろうと、人の体の中の構造は同じですよね。
宇宙や深海というのは遠い遠い未知の世界ですから、
まだまだ謎の多い場所であるのは言うまでもありませんが、
そんな宇宙や深海に匹敵するぐらい謎の満ち溢れた世界というのが【人体】ですよね。
そんな人体と人体が夫婦で住んでるアパートが【賃貸】、
夫婦間で感じているのが【倦怠】、
強いられるのが【忍耐】ですね。
人体には不思議な事が幾つもあるわけですが、悲しい時や嬉しい時に流れる【涙】もそうです。
涙というのは透明ですが、涙は涙腺内の毛細血管から
血液の成分の九十六%を占める血球を取り除き、液体成分を取り出した物でして、
平たく言えば『涙=血』という事になるわけです。
悲しい時に流す涙は、傷ついた心の出血なのかも知れませんね。
その血液を全身に送ってるのが【血管】ですが、
人の全身の血管を、毛細血管も含めて全てつなぎ合わせると約十万キロメートルあり、
これは地球二周半に相当するそうですね。
さらに心臓は一分間に約五リットルの血液を送り出しており、
わずか三十秒で再び心臓に帰ってくるんですね。
たった三十秒で地球二周半を網羅する勢いというのも凄いですが、
それを八十年間続けてるのは本当に凄いですよね。
「もうこいつも八十歳を超えたから、送る血液は二CCくらいでいいだろ」
心臓は決して、そんな事は言いませんからね。
心臓を始めとする【臓器】の面積というのが、また凄いんですね。
例えば呼吸する上で欠かせない【肺】ですが、肺に含まれる肺胞は約三億個あり、
全て広げると約七十平方メートルにもなり、これはテニスコート半分弱の面積と同じですね。
これに対し【大腸】の長さは約一・五メートルで、
広げた面積は約百平方メートルで、こちらもテニスコート半面分の面積があるんですね。
つまり肺と大腸を使えばテニスができる事になるわけですから、
人体というのは本当に広大ですよね。
臓器の面積はそんなに広いのに、心の中が狭い方もいますよね。
「ウチの上司の心の広さは将棋盤くらいの広さしかないんだよ」
「それは狭いね」
「将棋盤なら会社も王手(大手)のはずが、零細なんだよね」
臓器の面積に負けないくらい、広い広い心を持ちたいものですね。
微笑亭さん太