朝の憂鬱
朝から社員全員が集まって綺麗に列を作り、スピーチを聞き、
会社の歌を歌って、体操までしたりする・・・これが意味が判らないようで
『そんな事をやる時間があったら、その三十分寝かせてくれよ』
というのが外国人社員の本音なんですが、日本人でも、そう思っている人は沢山いるでしょうね。
元気で活気のある朝礼をしている会社もあれば、
ダラダラと暗くマンネリ化した朝礼をしている会社もあるかもしれませんし、
朝礼をやっていないという会社もあるでしょうが、
そもそも『世の企業は、なぜ朝礼を行うのか?』というのが不思議ですよね。
『学校や会社などで、始業前に全員が集まって
挨拶や連絡などを行う朝の行事』というのが朝礼の定義ですが、
企業だけに限って言うと『朝礼は無駄だ』と思っている人がいたり、
ネットで『朝礼 スピーチ ネタ』なんて調べている人も激増していたりと、
朝礼に困っている方が多い事も事実のようですね。
日本の企業の93%が朝礼を行っていると言われていて、
【朝礼】と言ったら【日本の企業】か【卓球の張本選手の掛け声】くらいのもんですからね。
どうせやるのなら、有意義な朝礼をしたいと思うのが当然ですが、
【ダメな朝礼】をしている会社も多いですよね。
具体的に言うと『従業員が意義や目的に共感できていない朝礼』というのが挙げられます。
経営者や責任者が『こんな朝礼をやってみよう!』と決めたものの、
従業員が全く共感していなくて、最初から、やらされ感満載みたいな朝礼ですね。
管理職が【まとまってる感】に浸るためだけにやっていても意味がないですからね。
「ウチの会社の朝礼は、社員みんなが生き生きとして参加してるからね」
「へえ~それは珍しいね。どうして?」
「何しろ、社長の話に笑った回数でボーナス査定されるんだよ」
「えっ、そうなの?
社長の小ネタに笑えば笑うほどボーナスが増えるんだ。それは笑いが止まらないね~」
それから『責任者からクレームや注意ばかりの朝礼』というのもNGですね。
クレームの共有はとても大切ですが、朝に共有してしまうと、
ネガティブな気持ちで一日が始まっちゃいますからね。
ですから、クレームの共有などは前日のうちに終わらせておいて、
翌朝はリフレッシュした状態で仕事を始めてもらった方がいいですよね。
ある会社の朝礼で、クレームや注意を止めたら、
社員の仕事の効率が下がったってケースがありましてね。
どうしてかと思って社員に聞いてみたら、
「朝の注意事項やクレームを聞かないと、仕事が始まる気がしなくて・・・」
常態化しすぎて、仕事を始めるスイッチを入れるためのルーティーンみたくなってたんですかね。
そして最悪なのが『発表時間を計っていない・守っていない朝礼』ですね。
朝礼参加者からの不満で最も多い声とも言えるのが『発表の時間が長い』という事ですね。
やはりダラダラと長い話をされるのは、誰でも嫌ですし、モチベーションも下がりますよね。
そういう会社の社長さんというのは
『一つだけ簡単にお話をしますが・・・』と言いながら
一大叙事詩くらいの大長編のスピーチをして、最後は
『・・・というわけで皆さん、残業を減らしましょう』という言葉で
締めくくったりするわけですね。
そんな話は止めて、さっさと仕事に取り掛かった方が、よほど残業は減ると思うんですけどね。
微笑亭さん太