ぼっち、ぼっち、でんな~
「俺も愛する女性を見つけて結婚すれば、孤独を感じなくて済むぞ!」
なんてんで、パートナーを探す日々だったりしますが、
ロシアの小説家、劇作家であり、医師でもあるチェーホフの言葉に
『孤独が怖ければ結婚するな』なんてのがありましてね。
晩御飯の食卓を見て旦那さんが、
「今夜は、やけにおかずが多いね。どうしたの?」
「そりゃ、あなたが帰ってこないと思ってたから」
・・・確かにパートナーを得ても、孤独から解放されるわけではないようですね。
孤独を象徴する言葉に【独りぼっち】というのがありますが、
最近はこれを略して【ぼっち】と言ったりしますよね。
言うまでもなく『仲間がいない様』を指すわけで、
クリスマスを一人で過ごす事は【クリぼっち】と言ったりします。
言葉の響きだけなら、誰よりも卑猥なクリスマスを過ごしてそうに聞こえますが、
実際は、そういう事と一切関係ないクリスマスを満喫させられてるという事になりますね。
では『恋人がいない=ぼっち』かと言う、それはちょっと違うようですね。
仲のいい素敵な家族と、信頼のおけるナイスガイな友達たちに囲まれた状態で
『今、俺ぼっちなんで、彼女絶賛募集中で~す』なんてな事を満面の笑みで言ったら、
その場で射殺されても文句は言えないですよね。
ただ世の中には、孤独を好む人がいる事も事実ですね。
「知性が高い人は、孤独を好む傾向があるそうだね」
「え~、そうなんだ~。俺もさ、孤独が好きなんだよね~。やった~!」
確かに知性が高い人は孤独を好む傾向にあるんですが、
『ぼっちの知性が高い』というわけではないようですね。
「君、ぼっちって言うけど、友達と遊んだ事はあるんでしょう?」
「もちろん、ありますよ。三年前に一度・・・今はもう、遊び方も忘れちゃいましたが」
「じゃあ、焼肉を食べに行ったりとかはないの?」
「行きますよ。昨日も焼肉を食べました。
店内がカップルや家族連れで盛り上がっている中での一人焼肉でしたけど」
「そうなんだ・・・学生時代はどうだったの?」
「最近知ったんですけど、学生時代、友達がいる人間は、
テストが終わったら『答え合わせ』というものをするらしいですね」
「夏休みくらいは、楽しく過ごせたんじゃないの?」
「過ごせましたよ。いつも夏休みが終わると、家とコンビニの往復しかしてない事に気づいて、
楽しくなりますね・・・」
もう涙なしでは聞けない話ですよね。
微笑亭さん太