早まるな時間は急に止まらない
いつも乗る電車にギリギリ間に合いそうにない時などは、
『五分でいいから、時間が止まってくれないかな~』なんて考えるんじゃないかと思いますね。
「よく小説とかアニメに『時間を止める能力の持ち主』とか出てくるだろ?」
「あるね~。あれ、羨ましいよな」
「もしも時間を止める事ができたとしたら、お前、何をしてみたい?」
「そうだな~。
例えば、時間を止めてエロい事をしたり・・・じっくりとテスト勉強をしたり・・・
エロい事をしたり・・・睡眠時間を増やしたり・・・
エロい事をしたり・・・満喫で漫画を読み漁ったり・・・
エロい事をしたり・・・」
結局、大方の男子の考える事は同じという事でしょうね。
時間停止は正に夢のような能力だと思われていますが、
この能力を実現するのは、ほぼ不可能です。
「やっぱり、時間を止める事は不可能なんだな・・・
AVの中では、よく時間停止させて色んな事してるのにな」
「バカ!お前、まさかあれを本気にしてたんじゃないだろうな?
いいか?時間停止モノのAVは、九割がヤラセなんだぞ」
・・・一割は本物なんでしょうかね?
実は想像とは違って、
【時間停止能力】というのは、あまり羨ましい能力とは言えないんですね。
というのも、もし仮に自分以外の時間を止めたとしたら、
非常に沢山の問題が出てしまうからなんですね。
そもそも時間を止めるという事は、全てが停止するわけですから、
光の粒である光子(こうし)ですら止まってしまうんですね。
光子が動かず、目に入ってくる事がないという事は
『時間を止めた瞬間、何も見えなくなってしまう』という事を意味するんですね。
憧れの女湯を全裸で闊歩するために時間を止めたとしても、
残念ながら何も見る事はできないわけですね。
同様に耳も聞こえなくなってしまいます。
音を出すと空気が振動しますが、人間はこの空気の振動を
耳でキャッチし音を認識しているんですが、時間が止まっているのであれば、
この振動が耳に入ってくる事はないので、何も聞こえないんですね。
また自分の周りの空気の分子も停止しているとなれば、
自分はこの分子に閉じ込められた固定された周りの空気のために、
移動どころか指を動かす事もできないんですね。
「えっ、何、時間を止めたら、
目も見えなくなり、耳も聞こえなくなり、指一本動かす事も出来なくなるの?
冗談じゃないよ、ただじっとして、息してるだけかよ?」
ご心配なく、空気が動かないという事は、
空気を肺に入れる事ができないという事になりますので、
時間停止中は、呼吸もできませんからね。
ですから万が一、時間停止能力を手に入れたとしたら、
それを使った瞬間に死んでしまうわけで・・・そうしてみると、
時間停止能力というのは、極楽浄土へ行ける能力という言い方もできるようですね。
微笑亭さん太