前門の虎、拷問の狼
CIAがテロ容疑者に対して行った拷問の実態を記した報告書を公表したという事がありました。
それによると【顔に大量の水を注ぐ】とか【衣服を与えない】とか【氷水に入れる】、
【百八十時間も眠らせない】といった、かなりハードな拷問があったようなんですね。
死者も出たそうで、当然の事ながら国内外から批判を浴びましてね。
当局は『テロリストを拘束するのに役立ち、人命を救った』とコメントしてますが、
人命を守るために人命を奪うというのは、どうしても矛盾を感じてしまいますよね。
こういった【眠らせない】といった拷問は、他の国でも行われた歴史があります。
かつて【魔女狩り】が行われていたイングランドでは、
容疑者を長期間眠らせずに部屋の中で歩き続けさせ、
疲労のため意識が朦朧となった状態で誘導尋問を行い、
魔女であるとの自白を引き出させたなんて事をやってたんですね。
それでも効果がない時は、
魔女を判別する方法として知られていた【スイミング】と呼ばれる水責めを行ったそうですね。
当時、水は聖なる物で魔女を受け入れないので、
魔女は水に浮くという言い伝えがあったんですね。
ですから魔女と疑われる人物を紐で縛り上げ水に入れ、
浮かべば有罪、沈めば無罪と判定してたんですね。
しかしこの方法、
浮かべば【有罪】ですから、魔女だとされて死刑になっちゃいますし、
沈めば【無罪】となりますが溺死しちゃうわけでして、
どちらにしても助からないという、絶望的な方法だったわけですね。
でも中には、不眠不休の末の誘導尋問にも口を割らず、
水責めで沈められても、溺死せずに耐えたという人が僅かながらいたそうですね。
そういう人は、
「こんな頑丈な奴が人間のはずがない!」
と言って処刑されちゃったそうでして・・・どうやっても助からない運命になってるようですね。
アメリカのCIAが行ったような拷問は色々と問題がありますが、
これからは、もう少し【ライトな拷問】というのに切り替えていけばいいんじゃないでしょうかね。
口を割らせたい容疑者がダイエット中だった場合、
無理矢理、生クリームたっぷりのケーキを食べさせるとかね。
容疑者が苦悶の表情でケーキを頬張りながら、
「あ~美味しい~・・・もうちょっと粘ってみようかな・・・」
なんてんで、わざと粘ったりしてね。
他にも、暇を持て余している容疑者には、全てつぶしたプチプチを与えるとか、
時代劇好きの容疑者には【水戸黄門】を始めから見せて、
印籠を出すシーンだけ見せないとかね。
これが後々【水戸拷問】とか呼ばれるようになるんでしょうね。
微笑亭さん太