その咆哮は世界に響き渡る
世界に誇れるサブカルチャーのひとつに【怪獣】というのがあります。
最も有名な怪獣と言っても過言ではない
【ゴジラ】の第一作が封切られてから、今年で67年だそうですね。
ゴジラが産声を上げたのは、終戦から9年後の1954年だったわけですが、
当時は【七人の侍】や【二十四の瞳】といった名作が作られ、映画の黄金期だったわけですね。
そんな中登場した【ゴジラ】ですが、
水爆実験によって誕生したゴジラが東京の街で大暴れする様子は、
空襲の恐怖を連想させ、人物設定や台詞にも、戦争の影響が色濃く出ていたんですね。
そのように初期の作品は重い空気に包まれていたんですが、
時代と共にライトな路線に変化して、1965年の【怪獣大戦争】という作品では、
当時流行っていた【おそ松くん】の【シェ~】のポーズをするなど、
だんだんとゴジラが、お客さんに媚びるようになってきましてね。
70年代に入ると、完全に子供の味方、人類のヒーローになっていったわけです。
当時は年に一本くらいのペースで盛んに作られていたゴジラですが、
企画はあったのに作られなかった【ボツ作品】というのも存在します。
ゴジラの奥さんが登場する予定だった【ゴジラの花嫁】なんてのがあるかと思うと、
【ゴジラ対バットマン】なんてのもあったんですね。
ゴジラとバットマンでは、あまりにも大きさが違いすぎると思うんですけどね。
やはり大きさを揃えないといけませんから、今作るとしたら
【ゴジラ対アッコさん】になるんでしょうね。
日本でも、またきっと、新たな怪獣映画が作られるんじゃないかと思います。
日本人の勤勉さを織り込んだサラリーマン怪獣、【ゴジダ】なんてんでね。
基本9時から5時まで、一日8時間勤務で暴れる怪獣で、
夕方になると『・・・あ、5時だ』と言って帰っていくんですね。
防衛軍が日中、迎え撃とうとすると、昼休憩で仮眠取ってたりなんかしまして、
休める時はきっちり休むんですね。
方々を回って、
自分が壊す街と契約を取っくるという、なかなかやり手の営業マン怪獣なんですね。
当然、得意先の接待もこなします。
「モスラさん、今度の闘いは、ちょっとだけ手を抜いてもらっていいですかね?」
なんてんで談合を持ちかけたりするんですが、モスラとの交渉に失敗すると、
カイコ(解雇)される危険性があるという・・・そんな斬新な怪獣映画が作られたら楽しいですよね。
微笑亭さん太