コロシアムの幻
確実に開催できるという確信が得られるのは、まだ先のようですね。
運動会での定番競技である【綱引き】が、
かつてオリンピックの正式競技であった事は結構有名ですよね。
1900年から1920年にかけてメダルを争っていたわけですが、
今再び、競技種目としての復帰を目指す動きもあるそうですね。
過去に実施されていたオリンピック競技では
『それってスポーツなの?』と疑問に思ってしまうような物も存在してましてね。
スポーツの祭典と謳われるオリンピックですが、
【芸術】が競技種目に加わっていた時期もありましてね。
【彫刻】【建築】【文学】【音楽】【絵画】など、五つの部門に分けられていたそうですね。
日本もベルリンオリンピックの際【絵画】で、
二つ銅メダルを獲得しているようなんですが、どういう風に争ったのか興味深いですよね。
対戦国の選手が、右手に絵筆、左手にカンバスを持って相対しましてね。
相手のカンバスに線を引いたら『一本!』なんてんでポイントが入りましてね。
最終的に相手のカンバスに絵を完成させた方が勝ちという、
なかなか高度な芸術的格闘技かもしれませんね。
特に1900年に行われたパリオリンピックは、かなり【フリーダムな大会】で、
この大会限りの一発屋的な競技が目白押しだったようですね。
中で注目すべきは【鳩の撃ち落とし】なんて競技でしてね。
その名の通り、放った鳩を、決まった時間にどれだけ撃ち落としたかを競う競技なんですが、
優勝者は21羽も命中させたそうなですね。
しかし、この競技で300羽もの鳩が射殺されたもんですから、
結局一回きりで廃止となったそうですね。
平和の祭典であるはずのオリンピックで、鳩の大量虐殺はマズいですよね。
ちなみにこの大会は【伝書鳩競技】というのもあったんですが、
中には【鳩の撃ち落とし】とかけもちで出た選手もいるんでしょうね。
他にもこの大会では【障害物水泳】なんてのもありましてね。
選手たちはセーヌ川を泳いだようなんですが、
川に浮かんでいる物全てが【障害物】という解釈で行われたようですね。
という事は、力尽きて死んじゃった選手も当然
【障害物】という事でカウントされたんでしょうね。
あと、消防士をプロとボランティアに分けて争わせた【消火活動】なんて競技もありましてね。
これなんかは、今のオリンピックで復活させてもいいんじゃないですかね。
「今度新たにオリンピック競技として加わった【消火活動】というのは、何の火を消すんですか?」
「炎上しているブログの火を消します」
これなんかはまさに、現代の競技という気がしますよね。
微笑亭さん太