リアル・スター・ウォーズ
スキャンダルの発覚には、常に気を遣われてるでしょうね。
叩けばホコリの出る政治家も多いと聞きますが、
最初は『良い政治家になりたい!』という熱意を持って立候補されたと思います。
叩けば出るのは【埃】じゃなくて【誇り】であってほしいですよね。
海外の政界では数年前、ウクライナの大統領選挙に、
映画【スター・ウォーズ】シリーズの悪役、【ダース・ベイダー】に扮した謎の人物が、
立候補を宣言したなんて事がありました。
『失った領土を奪い返し、この国に誇りを取り戻せるのは私しかいない』と訴え、
素顔も本名も公開してなかったんですが、必要書類も提出し、
供託金二千三百十万円も支払ったと言いますから、
少なくともシャレではないですよね。
ダース・ベイダーは侵略側のはずなんですが、国を救おうともするんですね。
ところがその後、中央選管が立候補を認めない決定を下しましてね。
その理由というのが、届け出名は【ダース・ベイダー】だったのに
本名が違っていたという事なんですね。
当局者十五人が一週間かけて調べた結果、判明したという事なんですが、
そんなに時間かけなくても、どう考えても偽名だというのは丸判りですよね。
でも彼の方も、立候補が認められなくてよかったんじゃないですかね。
もし万が一、立候補して何かの間違いで当選してしまったら、
ダース・ベイダーのキャラを維持しながら政治活動していくのは辛いですよ。
第一、他国との首脳会談の場に、ダース・ベイダーの格好で出向いたら、
ふざけてるとしか思われませんからね。
しかし、当選して大統領になったところが見てみたかった気もしますね。
ダース・ベイダーが大統領だったら、大臣たちも映画のキャラクターで固めるんじゃないですかね。
法務大臣には【スパイダーマン】を起用して、
法の網をくぐろうとする輩を逃さないようにするわけですね。
防衛大臣には【13日の金曜日】の【ジェイソン】を起用し、
『チェンソー(戦争)反対!』を訴えましてね。
マスコミ対応などに当たる官房長官には
【羊たちの沈黙】などに登場する【レクター博士】を起用すれば、
きっと、人を食ったような発言ばかりするんでしょうね。
微笑亭さん太