ファッション誌ではないJJ
あからさまな自慢というのは嫌われたりしますよね。
【自虐風自慢】という言葉がありましてね。
他人に認めてもらいたい、しかしダイレクトに自慢をすれば嫌味になる・・・
そんな葛藤を経て、それなら自分を貶めてから自慢をしてみればいいのでは?
という事で生み出されたテクニックが、この自虐風自慢、略して【JJ】なんですね。
スタンダードなものとしては、
「毎日友達に遊びに誘われてさ、自分の時間がないんだね・・・毎日、二時間睡眠とか死んじゃうよ・・・」
これは自分の睡眠不足や束縛の窮屈さをボヤきながら【自分は人気者】と言ってるわけですね。
そういう彼に『でも、死んでないよね?』などと返すのは野暮ですから、
「やっぱりね~。君の友達も言ってたよ、誘ったら真に受けてとことん付いてくるからしんどいって」
こんな感じで返すのがいいんじゃないですかね。
恋愛系の自虐風自慢というのも多いですよね。
【自分はモテる】とか【恋人に愛されてる】といった事をアピールしたいのは見え見えなんですが、
それを屈折した自慢の仕方をしてくるわけですね。
「彼女が誕生日にヴィトンをねだるんだよね~。俺学生だっつ~の」
こういう人には、
「贈ってやれよ。昔は随分、万引きで名を馳せた君を見込んでの事だよ」
こんなのもいいですよね。
他にも
「最近、彼女がHさせてくれないんだよね~」
「大丈夫、大丈夫。向こうは彼氏と思ってないだけだから」とか、
「昨夜は彼女と夜遅くまで電話してたから、マジ眠いわ~」
「電話くらいの事は我慢しろよ。その時、彼女とベッドを共にしてた奴の方が大変なんだからさ」とか、
「彼氏は欲しいんだけど、いい人がいないの。
言い寄られても微妙な相手ばっかり・・・【可愛い】とか言われるけど、
きっとみんなに言ってるんだよね~」
「そんな事ないよ。本当に可愛い子には、緊張して言えないらしいから」とか、
「私、レースクイーンで、撮影会とかもしてるけど、彼氏いたことないわ」
「意外とイモっぽいからじゃない?レースクィーンって言うよりメークィーンよね」
てな感じで畳み掛ければ、相手も自慢を控えるようになるんじゃないですかね。
そもそも、自虐風自慢をするから鬱陶しいという事もありますよね。
「・・・あなたも大変そうだけど、私も今、同じ様な状況だよ。
バイト先の先輩が凄いイケメンで、しかもおしゃれでバンドやってて医大生なの。
優しいから、仕事中やたら話しかけてくるし、私の事、可愛いとか好みだとか言うし・・・
でもあんなお金持ちのイケメンが、私となんてありえないよ。
どうせ社交辞令だって判ってるけど、好きになりそうだよ・・・でも可能性ないよな~」
こんな風に言うからイラッとくるのであって、
むしろ堂々と本音をぶちまけた方がいいですよね。
「もう、あんたの話はいいから、私の話を聞け!
バイト先にイケメンの先輩がいて、しかもおしゃれでバンドやってて医大生。
そいつがもう、完全に私に惚れてるらしいんだよ。
可愛いとか好みとか言いながら見つめてくるからさ。
薄々自分は可愛いんじゃないかとは思ってたけど、
こんな男に惚れられるくらいだし、間違いなさそうだね。
さあ私の事、祝福しろ、お前ら!」
これくらいぶっちゃければ、むしろ清々しい感じさえすると思うんですけどね。
微笑亭さん太