臓器、息切れ、めまい
興味本位で鼻の穴に物を入れてしまうなんて事がありますよね。
チョコボールがいくつ鼻に入るかを兄弟で競っていて、
加減が判らず詰め込んでしまい、病院で取ってもらう羽目になったとか、
節分の豆まきの時、イタズラで大豆を鼻の穴に入れ取れなくなり、
『豆は~外!』と言っても出てこないもんですから、
片方の鼻の穴だけ異常に大きくなってしまったとか、
もやしの種を鼻の中にいれたら、数日後に芽が出てきて、
子供の鼻の穴というのは、もやしの生育環境としては
優良なんだと気づかされたなんて経験は、小さなお子さんを持つ親御さんなら
結構経験があるんじゃないかと思います。
そんな事例の一つに、
【消しゴム】を鼻の穴に突っ込んでしまったというのがあります。
親御さんは暫く気づかなかったんですが,
子供の様子がおかしいため受診してCT検査を受けたところ,
鼻の中に高輝度に写る物があり,消しゴムである事が判ったんですね。
このように、ゴムはCTで金属のようにハレーションを起こす事なく,
綺麗に写る事はあまり知られていませんが、医師はこの性質を利用して,
患者さんが痛いという場所に消しゴムを貼り付けて
CTを撮るなんという裏技があるそうですね。
そうすると、
患者さんが痛みを感じている場所をCTで容易に確認する事ができて,
病変の指摘がしやすくなるんですね。
消しゴムという、本来は『消す役割』の物が
『浮かび上がらせるマーキング的存在』になるというわけですね。
「消しゴムが医療現場で役に立つなんて事はあるんですか?」って聞いたら、
「いや、そんなのは異例さ(イレイザー)」って答えられたそうですけどね。
人の体というのは、もう研究しつくされているように思われがちですが、
実は今でも新たな発見というのはあるそうですね。
オランダの研究チームが、これまでの医学では知られていなかった臓器が、
人の喉の 奥に見つかったとして、このほど医学誌に研究結果を発表したんですね。
研究チームはガンの転移診断のためのスキャン検査をする過程で
鼻腔と咽頭が繋がる部分の頭蓋骨の中に、未知の腺が隠れているのを発見したんですね。
この臓器は、超音波やCTスキャン、MRIといった一般的な検査では見つけられず、
前立腺がんの転移を調べる【PSMA PET/CT】という
先端のスキャン検査で初めて見つける事ができたそうですね。
二〇二〇年になって【新たな臓器】が見つかるとは驚きですが、
この臓器は人類誕生からかれこれ七百万年見つからなかったわけですから、
相当なかくれんぼの達人と言えますよね。
この臓器が人体にとって、どんな役割を果たしているのかというのは、
今後の研究によって判っていくでしょうね。
「喉で発見された新たな臓器の役割というのは何でしょうね?」
「多分、『むせた時に、お米が詰まる用の器官』じゃないでしょうか」
「いやいや、『死んだ時に魂が抜けていく排出孔』だと思いますね」
このような侃々諤々、喧々囂々の議論が交わされるんじゃないでしょうかね。
ただ、今は盛り上がっていても、そのうち話題にならなくなっちゃうかもしれません。
その時にはきっと『喉元過ぎれば臓器忘れる』という、新たなことわざが誕生するんでしょうね。
微笑亭さん太