遺棄死にに関する問題
マルチーズやシーズーといった小型犬が山中などに、まとめて放置されるという事件が、
栃木、埼玉、佐賀、長崎など全国で相次いでいて、大半は人気種の成犬で、年齢に伴って繁殖に使えなくなり、
業者が捨てた疑いが持たれているんですね。
「【繁殖】に使えなくなったからといって、山の中に捨てるなんてひどいわよね~」
奥さんがそう言いながら、旦那さんの方をチラチラ見てきたら、
旦那さんとしてはイヤ~な気分になりますよね。
衰弱しきったトイプードルや、水たまりで息絶えていたチワワなど、
目を背けたくなるような可哀相な有様だそうです。
ペットブームの陰で、動物をモノ扱いするような社会の在り様が問われている感じですよね。
動物愛護法では自治体が業者から犬や猫の引き取りを求められても、
拒否できると明記されてるんですね。
それで『引き取りを拒否されても捨てればいいや』と考える一部の業者が、
遺棄しているようなんですね。
中には、不要な犬を安楽死させたり、庭に埋めたりする業者もいるようでして、
遺棄は犯罪行為ですから、警察の方も動きます。
そのうち、ペット遺棄事件専門の捜査官が作られて、
【犬のおまわりさん】とか呼ばれるんじゃないでしょうかね。
犬は賢いですから、朝刊を取ってきてくれる犬なんてのもいたりします。
ただ犬種によって性格が違うので、
『お~い、新聞取ってきて~』と言われた時の反応が随分違うみたいですね。
もしも人間の言葉が喋れたら、マルチーズの場合、
『後で抱っこしてくれるなら取ってくるよ』って言いそうですし、
ダックスフントは『届きません』と、物理的に無理だったりするわけですね。
セントバーナードなら『あ、食べちゃった』って何でも食べちゃうし、
柴犬なら『既に配達員ごと確保してございます』と優秀すぎますし、
猫に頼んだら『断る!』と即答でしょうね。
繁殖業者の大量遺棄というのは許せませんが、昔から【捨て犬】というのはありました。
人間も犬のように捨てられてたら困りますよね。
雨の中、みかん箱に入れられて
【誰か拾ってください】の貼り紙と共に、おじさんが捨てられているわけですね。
それを、通りすがりの女の子が拾って帰るわけですね。
「ダメでしょ、そんな薄汚いおじさん拾ってきちゃ」
「ママ、このおじさん飼っちゃダメ?」
「ダメに決まってるでしょう。
加齢臭しまくりで臭うし、毛なんかハゲちらかしてるじゃないの」
「そんな事言わないで。ちゃんと面倒みてもらうから」
「年収三百万の派遣に面倒みてもらえるわけないでしょう」
これはもう、涙なしでは見られない光景でしょうね。
微笑亭さん太