面白いかどうかが心配で・・・
これは中国の杞の国の人が『天が崩れ落ちてきたらどうしよう』と、
ありえない事を本気で心配していたという事から、
【無用の心配をする】という意味で使われますよね。
早い話が、極度の【心配性】という事です。
こういう性格の方が現代に生きていて、車を買ったりしたら大変ですよね。
「この車、新車で買ったのはいいんだけど、走ってる途中で、
いきなりブレーキが利かなくなったらどうしよう・・・
子供でも飛び出してきたら、大事故になっちゃうよ・・・心配だな・・・」
まさに【飛び出すな、車は杞憂に止まれない】というやつですよね。
現代人の中にも、極度の心配性という方はいらっしゃいます。
子供の頃から、宿題などの忘れ物がないかが心配だったり、
母親が時間通りに迎えに来てくれるかが心配だったり、
両親が急に死んでしまわないかが心配だったりと、心配のオンパレード。
大人になればなったで、成人式会場で既に老後の事が心配になり、
家庭を持ったら妻の浮気が心配になり、
子供の健康が心配と、気の休まる暇がありません。
こういう方が【心配】から開放されるのは、死んだ後だけなんでしょうね。
やはり【心配停止状態】にならないといけないんでしょうね。
極度の心配性の方は、普段から心配に明け暮れる毎日を送ってるわけでして、
出勤途中に、まず玄関の鍵をかけたかどうかが気になります。
さらにコーヒーメーカーのスイッチを切ったかも気になりだします。
電車の中で、コーヒーメーカーが原因で火事になった場合をシミュレーションして、
火災保険のカバー範囲が気になります。
人ごみを歩けば、制汗剤を付け忘れたかもしれないと心配します。
脇汗をかくとみっともないから、脇をピッタリとつけて歩いた方がいいのか、
脇を開けて歩いた方が風通しよくていいのか、歩き方を心配した挙句、
結果的にどう見ても、不審者の歩き方になっちゃうんですね。
パトカーを見てドキッとして、『あっ、パトカーだ。誰か不幸な人がいるのかな?
心配だな・・・』こんなに色々心配してしまうという、
自分が一番不幸だという事には気付いてなかったりするんですね。
これでは会社に着くまでに、精神的に疲れ切ってしまいますよ。
心配性というのは年齢に関係ありませんから、若者でも、そういう性格の子はいます。
若い女の子が鏡を見ながらため息をついてるので、友達が
「アユミ、ため息なんかついて、どうしたの?」
「ほら、私って 可愛いでしょう?
だからそのうち、友達が勝手にアイドルのオーディションに写真とか送っちゃうと思うのよ。
そしたら、私の事だから確実に合格しちゃうと思うのね。
そしてアイドルグループに入ったら、ポジションはセンター以外ありえないでしょう?
するとたちまち有名になって、男性芸能人たちが目をつけて放っておくわけないから、
物凄い数の人たちから口説かれるじゃない?
私はみんな断るんだけど、断りきれずにたまたま男性と食事に行ったところを
写真週刊紙に撮られたら、恋愛禁止のアイドルとしては、
何て言い訳したらいいのか、それが心配で」
・・・こういう子は、ある意味、幸せなんでしょうね。
微笑亭さん太