考えが透けて見える
トラブったりすると、パニクる方というのがいますよね。
そんな時には、トラブル相談の窓口に電話したりするわけですが、
ある女性がマウスのトラブルで電話をしましてね。
「さっきからマウスを動かしてるんですが、いくら動かしても、画面が全然反応しないんです!」
そう叫びながら、横にあるお饅頭を動かしてたって話がありましてね・・・
人間、冷静さを失うとロクな事がないですよね。
マウスと言えば【実験動物】として有名ですよね。
飼育が簡単な上、遺伝子の九十九%が人と共通しているとされ、
薬の開発や病気の仕組みを調べる実験に、多く使われています。
しかし、人間と体の作りが違うマウスを使って病気の治療法などを研究する事に、
科学的な意味があるかどうかという、世界的な論争がありましてね。
以前、米ハーバード大などの研究チームが発表した論文の中で、
人とマウスの遺伝子の動きを調べたところ、関連性が無かったという事で
『人とマウスは全く似ておらず、実験は無意味ではないか』と疑問を投げかけたんですね。
その後それに対して、日本の研究チームが『科学的に意味がある』として、
マウスを使った研究は有効であると結論づけた論文を発表したんですね。
様々な意見があり、この論争は、まだ決着がつかないようなんですが、
やはりマウスは色んなところで実験に使われてますよね。
現に今も世界中で
『【夢の国】と謳って楽しい施設を作ったら、人が沢山押し寄せるのではないか』
という実験が行われているわけでして・・・だからあの【夢の国】には
【マウス】がいるわけですよね。
数年前に理化学研究所や東大のチームが、
特殊な試薬を使って、全身を透明にしたマウスの標本を作る事に成功したなんて事がありました。
いわば【スケルトンのマウス】ですよ。
試薬に浸す事によって、
心臓や肝臓などの臓器や全身が、透明なゼリー状になったそうでして、
パッと見【ネズミ型のグミ】みたいな感じなんですね。
このマウスを使えば、解剖しなくても臓器の様子が観察できて、
がんや糖尿病などの病気の研究に、応用できるのではと期待されたわけですね。
そんな感じで人間も、スケスケの体になったら面白いですよね。
内蔵なんかも透けて見えますから、
「あ、お父さん、あなたお昼にカツ丼食べたでしょう!?
糖尿病なんだから、そんな物食べちゃダメでしょ!」
食べた物が奥さんにバレバレだったりするわけですね。
「お父さん、随分と腸が詰まってるわね。便秘でしょう?私が吸い出してあげるわ」
なんてんで、トイレのスッポンを持ってきて、お尻から吸い出されたりしましてね。
街中歩いてると突然、通りすがりの若い女の子に、
「・・・あ!私の体を見て脳が活性化してる。このスケベ!」
なんて張り倒されたりするのは、ちょっと困りますよね。
微笑亭さん太