インドネシア版・あいのり
一台のタクシーに相乗りしていくなんという光景をよく見かけます。
あれは当然、途中で順番に降りていくわけですが、
トータルのタクシー代をどう払えば均等になるのかというのは、
なかなか難しいところですよね。
「いいよ、いいよ、今日のタクシー代は俺が持つから」
いつ相乗りしても、必ずタクシー代を全額払ってくれるという、気前のいい同僚がいましてね。
何でこんなに気を使ってくれるのかな~と思ってたら、
その同僚、自分の奥さんと浮気をしていた事が判りましてね・・・
こんな【相乗り】は、勘弁していただきたいですよね。
日本でも交通渋滞の解消という事に頭を悩ませていますが、
それは他国でも変わらないようですね。
インドネシアの首都ジャカルタでは、激しい交通渋滞を解消するために
【スリー・イン・ワン】という制度を導入しているそうですね。
これは朝夕のラッシュ時、タクシーを除く乗用車は三人以上乗ってないと、
都心部への乗り入れが禁止されるというシステムなんですね。
ところが、この制度をチャンスとばかりに、
三人に満たない車に同乗してお金を稼ぐという、アルバイトが横行しているそうですね。
そういう人たちは【ジョッキー】と呼ばれ、
規制区域の手前の路上で並んで待っているそうでして、
乳飲み子を抱えたお母さんたちが、ほとんどなんですね。
車に向けて、指を立ててアピールしましてね。
一人なら一本、乳飲み子と一緒なら二本立てるわけで、
赤ん坊も一人に数えられるそうですから、貴重な【戦力】ですよね。
報酬は一人一回、一万ルピア(百円)だそうでして、乳飲み子がいれば倍ですよ。
一日に二回乗って四百円くらいが平均の稼ぎで、庶民にとっては貴重な収入なんですね。
中には、同じ人を乗せると、前回より料金を上げてくジョッキーもいるそうでして。
これがいわゆる、【便乗値上げ】というやつなんでしょうね。
本来は二人で行く場所が、必ず三人で行かなければならなくなったら大変ですよね。
【三人でしか入れないラブホテル】とかあったら、ややこしいですよね。
関係ない人を同伴して入らなければなりませんから、中に入ると
「あ、どうぞ、私に構わず、お二人で愛を確かめ合ってください」
なんてんで三人目の人は、ベッドの脇で、暇つぶしにテレビを見てたりするわけですね。
ちょうど池上彰さんの番組を見ている時、彼氏が彼女に、
「今日は、安全日?」なんて聞いたら、テレビの池上さんが
「いい質問ですね~」
なんて言ったりするわけですね。
コトが終わったタイミングで、
「お疲れ様でした~。冷たいお茶、淹れときましたんで」
絶妙なタイミングでお茶が出てきたりすると、
これはこれでもっていいかな~なんてな事になりませんかね?
微笑亭さん太