ボクたち、誉めサピエンス
なんてな事を言う方がいらっしゃいますが、
褒められて嫌な気分になる人はいないですよね。
人が成長するために、褒める事はとても大切だといいます。
人は褒められると『自信』と『判断力』と『達成感』を手に入れる事ができるといいます。
褒められれば自信がつくのは言うまでもありませんが、
何が良いことなのかを『判断』できるようになります。
そして他者に褒められる事で、達成する感覚を理解できるようになるんですね。
ただ、褒めると言っても、その褒め方が難しいですね。
いくつかのポイントがあるようですが、まず『行動を具体的に褒める事』が大切ですね。
褒める対象は行動であって、その人自身じゃないんですね。
対象者を褒めてしまうと、おべんちゃらに聞こえてしまって逆効果です。
ですから『いい子だね~』と漠然と褒めるより、
『柿を盗んで逃げる時の逃げ足が速いね~』なんて具体的に行動を褒めるべきなんですね。
それから『時間をおかずに、早めに褒める事』ですね。
『後でまとめて褒めよう』などと考えないで、すぐに褒める事が肝心です。
『この間の期末テスト、数学の試験頑張ったよね~・・・二十八年前の夏』って、
当人の記憶が定かでないようなタイミングで褒めても、あまり効果が期待できませんからね。
そして『余計な言葉を付け加えない事』。
褒めるなら、褒めきる事が大切です。
『君って、イケメンだよね~。
・・・夜、雨降りの傘の中で、五、六メートル離れたところから見たら』
・・・これは、ほとんど悪口になっちゃいますからね。
参加者が互いに互いを褒め合う体験型講座というのがあるそうですね。
どういう講座かと言うと『つまらない』とか『ダメだな~』
などの否定語や愚痴、悪口は一切禁止し、使うのは肯定的な言葉だけ。
参加者が互いを褒め、認め、許し、たたえ、優しい言葉をかけるという、
ショートケーキの上からタップリの小倉あんとメープルシロップをかけたような講座なんですね。
『いい言葉トレーニング』と名付けられたこの講座は、
日常生活では体感しにくい喜びを実感して満足度を高めるというもので、
参加者が話したいテーマを最後まで聞き、否定せずに感想を述べたり、
参加者が気にしている短所や過ちを逆説的に肯定してくれたりといった事をしてくれるんですね。
ですから不細工な人には『その人間離なれした顔がいい』とか、
太ってる人には『その季節外れの鏡餅みたいなお腹がチャーミング』とか言うんでしょうね。
どんな悪い材料でも、全て前向きに解釈してくれるわけですね。
「彼女が他の男とホテルに入っていくのを見たんですよね」
「そんなの友達同士ならよくある事だから、大丈夫、大丈夫」
「最近、部長に肩叩きされそうなんですよね」
「お疲れ様って、日頃の労を労ってくれようとしてるんだからいい事でしょう」
「親父が頻繁に消費者金融に出入りしてるんですよね」
「それはトイレ借りに行ってるだけだから、どうって事ないよ~」
これくらいアグレッシブに考えられれば、人生も楽しくなるでしょうね。
微笑亭さん太