春という字は、三人の日と書きます
そこにもう一人加わって三人になった時、人間関係の構築に苦労する事が多いですね。
三角関係とはよく言ったもので、三人になった途端、
そこに二対一の派閥ができるからだと言いますよね。
サッカーで三人でボールを回した場合、
上級者ですと、残る二人の動きを考えてパス回しをするのに対し、
初級者は一人の相手のみとの関係でプレーする事が多いというのが、
研究で明らかになってるんですね。
グラウンド内に三人のグループを入れ、
一人の敵にボールを奪われないようにパス回しをさせると、
上級者グループの三人は、ほぼ正三角形を維持しながらパスするんですが、
初級者グループは三角形が大きく崩れてしまうんですね。
これは上級者が、パスを回す両方の相手を見ているのに対し、
初級者は一方だけを見るために、どちらかの相手に寄ってしまう事が原因です。
三人の対人関係というのは難しいわけですが、
そういった感覚を鍛えるために、夫婦を三人にしてみたらどうですかね。
旦那さんが二人で奥さんが一人という『二夫一妻制』ですね。
そうなりますと、子供が生まれる時なんかでも産婦人科で、
「そろそろ生まれますが・・・あの、お父さんですか?」
「はい、私か、こちらの宮下さんか、どちらかの子です」
「ああ、そうですか・・・出産に立ち会われるという事ですが、どうされます?」
「じゃあ、とりあえず、宮下さんに立ち会っていただきましょうか」
「いえいえ、何とな~く、あなたの子のような気がしますから、前田さんどうぞ」
「いえいえ、宮下さんこそ」
「いえ、前田さんこそ」
「・・・どっちでもいいですから、早くして下さい!
それでですね、名前で呼ぶのはややこしいので、『パパA』『パパB』って呼びますからね」
なんてんで、結構ややこしかったりしてね。
生まれた後も、DNA検査なんて野暮な事はしませんから、
どちらがパパか判らない状態で成長していくわけですね。
「もう宮下さん、いい加減にして下さいよ。
タカシがいい事すると『さすがは俺の子だ』って言うのに、
反対に何か悪い事すると『前田さんの子だから仕方ないよ』って、
責任を押しつけるのは止めて下さい!」
・・・滅多に見られない『父親候補同士のケンカ』なんてのも、
日常茶飯事になったりするかもしれませんね。
微笑亭さん太