ホンネの日記
いつでも本音をぶちまけていては、人間関係の軋轢を生んでしまう事は確実です。
他人とのコミュニケーションを円滑にし、相手との関係を良好に保つためには、
最低限の【演技】というものが必要となります。
『日常生活の中のあらゆるシーンにおいて、心から同調できない場合に、
ついやってしまうちょっとした演技は何ですか?』という質問に対して、
一位になったのは【趣味に合わない贈り物をもらったときのリアクション】だったそうですね。
普段から苦手とする食べ物や、
自分だったら絶対に選ばないタイプのものを貰った時というのは困りますよ。
それでも自分のために準備をしてくれた相手の気持ちを考えれば、
自分の好みでなくとも『ありがとう』と言いたいですよね。
たとえ笑顔が引きつっていても。
中でもよくありがちなのは、旅行のお土産ですね。
武士でもないのに刀もらっちゃったりとか、
何だか呪われそうな正体不明の人形を持ってこられても困るわけですよ。
でも、そういう時でも、さも嬉しそうに、
「ありがとう!・・・これって、分別だと燃えないゴミかな?」
なんて言ってみるのもいいですよね。
二位には【愚痴を聞いているときの相づちのトーン】というのが入りましてね。
あまり聞きたくない愚痴を、本当は聞き流していても、
親身になっているふりをするために眉間にシワを寄せ、
声は低めにするなんて小技を効かせたりしましてね。
「彼氏にフラれちゃってさ」
「うん、うん」
「他に好きな子ができちゃったんだって」
「うん、うん」
「うまくいかないものよね~」
「うん、うん」
「私って、死んだ方がいいよね」
「うん、うん」
少しは、ちゃんと聞いた方がいいですよね。
あと、手料理を食べた時の感想も難しいですよね。
口に入れた瞬間、女の子が上目遣いで『美味しい?』なんて聞かれたら、
答えの選択肢は『美味しい』一択しかないわけですよ。
本当は、その子の顔に向かって吐き出したいような味であってもですよ。
そういう時には、
「美味しい!凄く美味しいよ!」
「そう、よかった~」
「あのさ、デザートに【胃薬】ある?」
なんてんで、さり気なく本音を伝えるのもいいかもしれませんね。
微笑亭さん太