人がする後悔って、こうかい?
あの方も年齢的にいったら高齢者に入るわけですが、
日頃テレビでお元気な姿を拝見しておりましたから、
【ずっと生き続ける人】みたいなイメージがあったんじゃないかと思います。
彼の死で『人はいつ死ぬか判らない』という、
ごく当たり前な事を再認識された方もいるんじゃないかと思います。
死を目の前にした時
『自分の人生を思い返せば、後悔する事ばかりだったな・・・』と思う方も
結構いらっしゃるようですが、人が死ぬ前に後悔する事は五つあるそうですね。
まず『働き過ぎず、もっと健康に気を遣うべきだった』という事ですね。
一つの仕事を続ける事は大切な事ではありますが、その時になって
『何で大して好きでもない会社で、ずっと働き続けちゃったんだろ』と思うわけですね。
自分は仕事メチャメチャ嫌いだし、嫌な夜勤もさせられて、
パワハラ上司のご機嫌伺って・・・思い返せば、
自分が仕事を続けてきた理由が見当たらないわけです。
唯一の楽しみだったのが、
夜勤の後に食べる吉野家の牛丼だったりするわけですが、
毎日食べてたら糖尿病になってしまって、
今こうしてベッドに横たわっているきっかけだった事に気づくわけですね。
仕事ばかりで歯が悪くなっても歯医者にも行けませんでね。
いつも会社で『お前の替えはいくらでもいるんだからな』と言われてたのに、
歯の替えはなかった事にも気づくわけですね。
それから『もっと旅行に行っておけばよかった』とも思うんですね。
若い頃、友達が旅行に誘ってくれても、
仕事を理由に断り続けているうちに誘われなくなりましてね。
今になって、どこにも行ってない事に気づき、
オーロラってどんなにキレイなのか、ダイビングがどれくらい気持ちいいのか・・・
仕事ばかりを優先して、人生を楽しむ事を放棄していた事を実感するんですね。
そして『お金や老後を心配しすぎた』事にも気づきます。
『老後のためにちゃんと貯金しておかなくては』と思って一生懸命お金を稼ぎ、
貯めてきましたが、人間死んだら、お金なんてあの世には持っていけません。
お金より大切な物は沢山あるのに、老後のお金の事を心配しすぎて、
無駄な事をしてきたんじゃないかと後悔するんですね。
あと『もっと家族や友人との時間を優先すればよかった』という事も後悔の一つです。
そういえば入院してから、誰もお見舞いに来てくれない事に気づくと、
『自分が家族や友人に対して、どう接してきたか?』の答えが、
目の前に提示されてるようなものですよね。
そして最も後悔するのが『もっと恋愛をしておけばよかった』という事みたいですね。
病院で自分を担当してくれている可愛い看護師さんを見ると、
つくづくそう思ったりするそうですね。
「・・・看護師さん」
「何ですか、お爺ちゃん」
「実はな・・・ワシ、童貞なんじゃよ」
「それは、死んでも死にきれませんね」
「キスもまだなんじゃ」
「今からでも遅くないから、お店とか行ったらどうですか?」
「女子と手をつないだ事も、ほとんどないんじゃ」
「・・・重い十字架背負ってますね」
「看護師さん、ひとつお願いがあるんだが、聞いてもらえるかな?」
「はい、もちろん。何でも言ってください」
「そうか。では、お前さんの手を・・・」
「無理!」
恋愛は、元気なうちに沢山しておくのが一番ですよね。
微笑亭さん太