タイガーではなく、キリン
放送スタートが二週遅れたものの、視聴率の方は好調でして、
やはり戦国物は強いという印象がありますよね。
主人公である明智光秀という方は、
どうしても主君に刃を向けた裏切り者のイメージばかりが先行しがちですが、
武将として優秀な方だった事は間違いありませんでね。
二十歳の頃、光秀は道端で大黒天の像を拾ったんですね。
それを見た家臣が、
「これはめでたい!大黒を拾えば千人の頭になれるそうですぞ」
と言って喜んだんですが、光秀は、
「千人?わしは千人の頭になる事くらいで終わるつもりはない。
もっと大きくなる。だからこれは必要ない」
と言って捨ててしまったそうでして、やはり天下を狙おうという人は志が高いですよね。
すぐその後に家来が、
「・・・あ、千円落ちてる」
「えっ、どこどこどこ!?」
探しまくったって話もありますが・・・真偽のほどは定かではありません。
光秀は鉄砲の名手でもあり、
朝倉義景に仕官した際、一尺四方の的を二十五間といいますから
約四十五・五メートルも離れた位置から命中させたそうですね。
当時の火縄銃や弾丸の性能を考えると驚異的な腕前でして、
他にも、飛ぶ鳥を撃ち落としたという逸話もあるそうですね。
ですから、女の子とはワンナイトラブで全員妊娠させましたし、
河豚を食べると誰よりも早く腹痛を起こしたというくらい一発必中の腕前だったわけですね。
しかし妻をめとった後は、他に類を見ないほどの愛妻家としても知られており、
側室を持つのが常識であった時代に、
正室である煕子が存命中は側室を置かなかったそうですね。
東出昌大君に爪の垢を煎じて飲ませたい感じですよね。
そんな明智光秀は随分と
織田信長にいじめられていたみたいなエピソードも沢山ありましてね。
光秀という方は下戸だったそうですが、ある時酒席で、
信長に七盃入りの大きな盃に入った酒を強要され、
光秀が『思いも寄らず』と辞退すると信長に
『此の白刃を呑むべきか、酒を飲むべきか』と脇差を口元に突き付けられ、
仕方なく飲めない酒を飲んだという事があったそうでして・・・
この時代、【アルハラ】、【パワハラ】という言葉が存在していたら
歴史は変わったんでしょうね。
また同じく酒席で光秀が目立たぬように中座しかけたところ、
『このキンカ頭!』と満座の中で信長に怒鳴りつけられ、頭を打たれたそうでしてね。
【キンカ頭】とは禿頭という意味ですが、
なぜ光秀の事をキンカ頭と呼んでいたかというと、
【光秀】の【光】の下の部分と【秀】の上の部分を合わせると
【禿】という字になる事から、信長なりの洒落だという説もありましてね・・・
この時代【笑点】という番組が存在していたら、
信長の座る座布団の枚数が増えていたんでしょうね。
微笑亭さん太