私が愛したいスパイ
『本当に、美人は得をすると思いますか?』というアンケートを取ってみたところ、
実に84%の男女が『得をする』と答えたようですね。
じゃあ具体的にどんな事が得かというと『美人に対しては、男性が優しい』とか、
『誰にも好かれるので、敵を作る事が少ない』とか、
『モテる』『おごってもらえる』『暴言を吐かれない』『何を着ても似合う』と、
良い事づくめなんですね。
こうなると、『見た目は、一つの能力』とまで言えますよね。
この『美人特権』を金額に換算して、
美人は年間いくら得しているのかを算出してみると、
少なくとも、年間百万円は得しているという結果が出ましてね。
高級料理をご馳走してもらったり、高価なプレゼントを頻繁にもらったりすれば、
そのくらいは得してるのかもしれませんね。
美人が得するというのには例外はないようで、
以前、アメリカのFBIが、ロシアのスパイとして訴追した男女11人の中に、
『美人すぎるスパイ』が混じっているとして話題になった事がありました。
この女スパイ、アンナ・チャップマンという当時28歳の女性で、『現代のマタハリ』とか
『魅惑の女スパイ』なんてキャッチフレーズを付けられていたんですね。
彼女は、ロシアからニューヨークに移住してきて金融街の高級アパートに住み、
ブランド服をまとって、優雅な社交生活を送っていたんですね。
有力者の集まる社交パーティーに積極的に参加して、交友関係を広げ、
情報を収集していったようですが、何しろ美人ですから、騙された方も、
「なあなあ、俺さ、あの女スパイに騙されたんだぜ」
「え~っ、いいな~」
どこか自慢げだったりしてね。
美人スパイは得だという事を確信した母国ロシアでは、
若くて美人ばかりの精鋭を揃えたスパイ集団
『KGB48』ってのを作ったなんて話もありました。
その後、彼女はロシアに戻り大変な人気者となり、テレビ司会者として活躍されましてね。
その一方、ファンド・サービス・バンクの取締役に就任されたそうですから
まさに『スっパイは成功のもと』ですよね。
日本でも、罪を犯した人間が美人であれば得するなんて事が出てくるかもしれませんよね。
裁判員裁判なんかの場合、
「財産目当てで男性に近づき、お金を取った上、殺害した被告をどう裁きますか?」
「・・・被告はとびきりの美人でしょう?
これは・・・殺されちゃったヤツが悪いんじゃないですか?」
「そうそう、財産なんか持ってるから悪いんだよ」
「美人と付き合えたんだから、いって来いでチャラなんじゃないの?」
「いやいや、それどころか、ブサイクな男と付き合わされた苦痛は、情状酌量の余地ありだね」
なんてんで、最初っから『許してやろう的空気』の流れる裁判になっちゃうんじゃないですかね。
微笑亭さん太