夢のような夜食
免疫力を上げるためには十分な睡眠が必要なわけです。
「一日八時間寝るとしたら、人生の三分の一は死んでるみたいなもんだよな~」
なんて事を仰る方がいらっしゃいますが、
じゃあ、人間八十年生きるとして、二十四時間起きていても大丈夫な体だったら、
五十七歳くらいで死んでもいいですかと聞かれたら、これは嫌でしょうね。
『寝ている時が一番幸せ』って方もいらっしゃいますが、
寝たくても寝られない不眠症の方というのは辛いでしょうね。
不眠症対策というのは色々あるんですが、まず大事なのは、
『起きたら太陽の光を浴びる事』だそうですね。
これは、体内時計を毎日正しくセットする役目があるんですね。
そして『夕方以降は激しい運動をしない』という事です。
日中の適度な運動はいいんですが、夜間の運動は神経を高ぶらせてしまうからなんですね。
さらに『寝る直前に、マッサージやストレッチをする』ですね。
これはリラックスするためですよね。
ただ、やるといっても『虎の穴』の特訓みたいなトーンでやりますと、
余計に目が冴えてしまいますので、気をつけないといけないですけどね。
そして、『寝る前には楽しい事だけを考える』ですね。
「・・・あ~、また今月も赤字だよ。
家のローンもあるのに残業はカット・・・また明日も、
上司の嫌味を聞かなくちゃいけないのか・・・さあ、寝よう」
って、これは寝られませんよ。
不眠症を始めとする睡眠障害の中には、変わったものもありましてね。
夜中にムチャ食いしてしまうのを『夜間摂食症候群』と言うんですが、
それとは別に、眠りながら台所へ行って、冷蔵庫などの食べ物を食べまくる
『睡眠関連摂食障害』という病気があるんですね。
夢遊病状態で食事をしてしまうわけですね。
翌朝家族に、夜中に台所で食事をしていた事を指摘されても、
当人は全く覚えてないんですね。
単に冷蔵庫の中の物を食べるだけではなく、包丁を使い、ガスで煮炊きして、
料理までしちゃうと言いますから危ないですよ。
ですから無意識のうちに魚を三枚におろしちゃったりするんでしょうね。
翌朝、ベッドの中で、血だらけの出刃包丁を持って目が覚めたら、当人はビックリしますよね。
思わず鑑識を呼んでしまいそうですよ。
料理をするなら、パンを焼いて、ベーコンエッグとサラダを作ってコーヒーを淹れて、
朝食の用意だけして再び眠りにつくようなら、こんな便利な事はないんでしょうけどね。
あるいは寝ている間に起きだして、そのまま夜中に会社に行き、
たまっている仕事を全部片付けてくるとかね・・・
夜中に仕事を全てやってくれる『小人さん』のお話は、案外こんな真相なのかもしれませんね。
微笑亭さん太