金魚迷惑にはなりません
特に浪人生たちにとっては『今年こそ!』の思いがあったと思います。
「去年の受験当日、試験会場に向かう途中、
歩いてたら肩に何か落ちてきたもんだから、
ふと見たら、鳥のフンだったんだよね。
これは縁起がいいな~と思って」
「えっ、肩にフンされたのに?縁起がいいって?どうして?」
「ほら、【ウンがつく】って言うだろ。
これは絶対合格だろうと思ってたら、不合格だったんだよね・・・ガッカリしたよ・・・」
肩にフンが落ちただけじゃなくて、
彼自身が【肩を落とした】という事になっちゃったわけで・・・
今年こそはリベンジできてるといいんですけどね。
様々な分野で優れた成績を収めた学生を選抜する【一芸入試】という制度がありますが、
関西外国語大学の一芸入試において【金魚すくい】の全国大会で
好成績をおさめた高校生が挑み合格したそうですね。
大会を開いている奈良県大和郡山市によりますと、
金魚すくい大会の成績で大学に合格したのは初めてだということですが・・・
まあ、そうでしょうね。
合格したのは、大阪平野区の高校三年生の女の子なんですが、
この子は奈良県大和郡山市で毎年開かれる金魚すくい全国大会の一般部門で、
高校一年の時に四位になって以降、三位、二位と年々順位を上げ
好成績を収めていったんですね。
ですから、この金魚すくいを特技として、
関西外国語大学の一芸入試を受験し、高校での成績や小論文・面接の結果と合わせ、
見事合格したんですね。
彼女は小学四年生の時から週一回、
大和郡山市にある金魚すくいの道場で厳しい練習を重ねてきたという事ですが、
どちらかというと『金魚すくいで合格した』という事より
『金魚すくいの道場が存在する』という事の方が驚きですよね。
『金魚すくいで合格』と言ってしまうと冗談みたいに聞こえてしまいますが、
【瞬発的にすくい方を考える判断能力】とか
【それを実行にうつす器用さ】等があると考えれば、
十分才能として通じる事じゃないかと思いますね。
それに、何かに熱中して長年継続して実績も残すというのは、
大学としても普通に欲しい人材ですよ。
金魚をすくい続けてきた彼女が、今回は金魚に救われたという事になるわけですが、
愛は地球を救い、合格は金魚をすくうんですね。
「私、受験の時、ちょっと背伸びして
『合格は無理だな~』っていう大学をダメ元で受けたのよ」
「あ~記念受験ってやつね」
「そうしたらそこの試験会場で、すごくタイプな男の子を見かけてしまい
『あの人と何が何でも同級生になりたい!』というモチベーションで試験に臨んだら、
自分でも不思議なほどのパワーを発揮できて合格したのよ」
「へえ~凄いね~」
「だけど、私は合格できたのに、その人と入学後に会うことはなかったので、
その人はきっと合格できなかったと思うのよね・・・
今でもその男の子の事が忘れられないのよ」
要するに大学には合格したけど、恋に落ちたという事なんでしょうね。
微笑亭さん太