体罰はいかなる時もNG
相手にぶつけるようになる第一次反抗期の事を【イヤイヤ期】と言いますが、
一歳半から二歳くらいのお子さんのいるご家庭では、
このイヤイヤ期に苦労されるようですね。
「ウチの娘、今ちょうどイヤイヤ期が来てて苦労してるのよ」
「あ、そうなの。
ウチの子もイヤイヤ期なんだけど、【物に人格を与える】って方法がオススメよ」
「物に人格を与えるってどういう事?」
「例えば『上着を着るのはイヤ!』なんて泣いてる時には、
上着を持って『こんにちは!もこもこさんです。おててを入れてほしいなあ~』
なんてやってあげると『ありがとう、もこもこさん』とか言って
すぐに着てくれたりするから」
「なるほど、それはいいわね」
「だから最近は、家の中の物全てに命が宿りつつあるのよ」
日本古来から言われる【つくも神】の概念というのは、
こうして誕生していったのかもしれませんね。
子供のしつけというのはなかなか難しいものですが、
今年の四月から改正児童虐待防止法というのが施行されます。
その中で親による体罰が禁止された事を受け、
【体罰】の定義や具体例を示した
厚生労働省有識者検討会の指針案の概要が明らかにされましてね。
指針案では『たとえ親がしつけのためだと思っても、
子供の身体に何らかの苦痛を引き起こす行為は、
どんなに軽くても体罰である』と定義してるんですね。
その上で『宿題をしなかったので夕飯を与えない』とか
『他人の物を盗んだので罰として尻を叩いた』などは体罰に当たると例示してるんですね。
これは星飛雄馬のお父さんも真っ青ですよ。
一方、【しつけ】とは『子供の人格や才能などを伸ばし、
社会のルールを身につけさせる行為』と説明されていて、
『道路に飛び出しそうな子供の手をつかんで保護する』とか
『他の子供に暴力を振るうのを制止する』など、罰を目的としないものは、
体罰に当たらないとしるんですが、この【体罰】と【しつけ】の境目というのは、
【援助交際】と【自由恋愛】の違いより難しそうですよね。
「ウチの子、ゲームが大好きでご飯の時間になっても、ず~っと二階でゲームやってるのよ。
あまりにも降りてこないから、この間、ひっぱたいてご飯食べさせたわよ」
「奥さん、ダメよそれは。これからは体罰になっちゃうから」
「えっ、そうなの?じゃあ、そっとしておくわ」
なんてんで、ご飯も食べずに、やりたいだけゲームをやらせていたら、
子供が餓死しちゃったって話がありましてね・・・
それでも、体罰というのはいけないという事になるんでしょうね。
微笑亭さん太