火の酒
多くの人命が奪われるという悲しい事件が起きましたが、
火災というのは本当に恐ろしいですよね。
火災の被害というのは、建物が焼けてしまうのはもちろんの事、
それによって思わぬ二次的被害が出てしまうなんて事もあります。
アメリカ・ケンタッキー州で先月、
蒸留酒大手【ビームサントリー】が所有する貯蔵庫が火災で燃え、
大量のウイスキーが近くの川に流れ出してしまったなんて事がありましてね。
貯蔵庫にあったバーボンウイスキー【ジムビーム】の樽、約四万五千個が焼失し、
そのお酒が川に流れだしたわけですから、ローラもビックリですよね。
「ローラだよ~。ウフフフフ・・・これで【水割り】飲み放題だね~」
なんてな事を言ってる場合じゃありません。
流れ出したお酒により
川の水のアルコール濃度が上がって酸素が減った事により、
魚が大量に死んでしまったり、
酔っぱらったカニが真っ直ぐ歩いたりなどの被害が出たんですね。
汚染はケンタッキー川の約三十七キロ以上に渡っていて、
そのまま流れ続けると、海の生き物にも影響が出そうですよね。
「貯蔵庫の火災の影響で、海の生き物まで苦しんでるんです」
これが【海(産み)の苦しみ】というやつですね。
当局は水中の酸素レベルを上げるため、
川の中に通気装置を設置するなどの対策を取ったそうですが、
放っておいたら、川の魚がみんな【サケ】になってしまうかもしれませんよね。
「うん、これは新しい漁法になるかもしれないぞ!
川に酒を流し込めば、大量に魚が獲れそうだ。
獲り終わった後は川に火をつければ、アルコール分も飛ばせるしな」
そんな荒っぽい事を考える漁師さんがいたら怖いですよね。
お酒の好きな方にとっては、
これだけの美味しいお酒が焼失して無駄になってしまったのは面白くないでしょうが、
飲み会の席での酔っぱらった方同士の会話を聞いてると、
普段は隠している本音が垣間見えて、かなり面白かったりしますよね。
ある会社の飲み会で、ベロンベロンに酔っぱらった女子社員が、
「課長、聞いてくださいよ!男はずるいです!」
「何がずるいんだ?」
「私たち女子は、お腹の贅肉を見て
『お願いだからこの肉が、胸についてよ~』って日々悲しんでるんですよ。
そういう思いをしなくてもいい男子はずるいです!」
「何を言ってんだ。俺に言わせれば、女の方がずるい!」
「何がずるいんですか?」
「毎日『どうして頭に生えなかったんだ?』と言いながら、
涙をこらえてヒゲを剃っている俺の気持ちが、女のお前に判るか!?」
その後二人で、抱き合って泣いてたそうですが・・・
こういう意気投合の仕方もあるんですね。
微笑亭さん太