犯罪者の泊まる部屋
「ホテルに備え付けの備品は、どこまで持って帰れるの?」
というのがありましてね。
旅行や仕事でホテルに泊まった時、その部屋に置いてある品物を
持ち帰る方というのがいらっしゃいますが、持ち帰りについて宿泊者は
【独自の基準】を持っている方も多く、その基準がホテル側を悩ませる事も、
しばしばのようですね。
大手ホテル予約サイトが世界二十八ヶ国、
八千六百人人以上を対象にアンケート調査をしたところ、
全体で三人に一人以上、日本人に限っても実に四人に一人の宿泊客が
【持ち帰ってはいけない物】を持ち帰っている事が判ったんですね。
では【持ち帰っていい物】と【いけない物】の差はどこにあるかというと、
基本的に【消耗品】は持ち帰ってもOKというのが一般的なルールですね。
具体的に言えば浴室などにあるシャンプーや石鹸、ボディソープ、
ブラシ、髭剃り用のレザーなどアメニティ類は持ち帰ってもいいわけですね。
ただ中には、
ボトルに入ったボディソープやシャンプーの中身を全部抜き取ったり、
ティッシュボックス内のティッシュを全部持ち去るというのはアウトですね。
『ティッシュなんて大した値段じゃないでしょう』
という方もいらっしゃいますが、そんな事はありません。
『ちり紙もつもれば山となる』と言いますしね。
ホテルの従業員の方々も、大変ですよね。
「あなた、ホテルで働いてるそうですが、従業員としての一番の喜びは何ですか?」
「やはり、お客様のお役に立てる事ですね。
以前、フロントに宿泊のお客様からお電話がありまして、
『かなり大きな荷物があるので、
台車で部屋から運ぶのを手伝ってほしい』というご要望でした。
そこでホテルスタッフが倉庫から台車を取り出してお部屋に伺うと、
段ボールに入った大きな荷物が置かれてました。
『これをお一人で運ぶのは大変でございましょう』と、
ご一緒にウンウンいいながら台車に積み、車までお運びしました」
「親切ですね~」
「いえいえ、ホテルスタッフは、お客様に寄り添いお役に立つのが仕事です。
そのお客様からは『ありがとう、助かったよ』のお言葉を頂戴し、
笑顔でお見送りをさせていただきました」
「それは良かったですね」
「その後、部屋の清掃係から報告がありまして、
部屋にあったテレビがなくなっておりました」
いつの間にか窃盗の片棒を担がされていたようで・・・
これが実話だというのが怖いですよね。
最近のテレビは薄型で軽くなってますから、
ますます警戒が必要になってきますよね。
今後、宿泊客には最初に宿泊料金の三倍の値段を払ってもらって、
チェックアウトの時、何もなくなっていなかったら
過払い金を返金するというシステムにでもした方がいいかもしれませんね。
微笑亭さん太