駅の名は
そろそろお開きになる時間になった時、幹事の人が参加者たちに向かって
「え~、宴も【高輪ゲートウェイ】でございますが・・・」
というダジャレが方々で飛び交ったという噂があるくらい、
この駅名は物議を醸しましたよね。
高輪ゲートウェイ駅は、
東京都港区港南に建設中のJR東日本の駅ですが、
この名前は昨年、一般公募の上決められたわけですね。
普通、一般公募をしたとなれば、
一番支持を集めた名前が選ばれると思うわけですが、
そうでなかった事から、話がややこしくなったわけですね。
昨年行なわれた駅名の公募では
六万四千五十二件の応募があり、
一位が八千三百九十八件寄せられた【高輪】、
二位が【芝浦】、三位が【芝浜】だったんですが、
実際に決まったのは百三十位で三十六件しか集まらなかった
【高輪ゲートウェイ】だったわけです。
『これはおかしいだろ!』という事でJR東日本が炎上してしまい、
駅名変更を求める署名運動まで起こっちゃってるわけですね。
落語のお好きな方だったらきっと、
古典落語の名作にちなんで、三位の【芝浜】にしてほしかったでしょうね。
「落語ファンからしてみたら、やはり【芝浜】にしてほしかったな~」
「そうだよね。芝浜にしたら、駅に財布の落とし物がよく届きそうだからね」
しかし過去の歴史を振り返ってみると、一般公募には、
こういう事というのはありがちな事みたいですね。
東京タワーができた時にも名称は一般公募されたんですが、
その結果、最多得票を集めたのが千ハ百三十二票の【昭和塔】だったんですね。
二位が【日本塔】、三位が【平和塔】だったんですが、
選ばれたのは三百四十五票で九位の【東京タワー】だったわけですね。
当時、この決定に不満を持った方もいたのかもしれませんが、
今となってみると、実にいい名前だと思えますよね。
東京タワーのようにシンプルな名前の方が、
時間が経つごとに良さが浮き彫りになっていくのかもしれませんね。
微笑亭さん太