子供たちが背負っているもの
中高生が学生カバンを薄く潰して持ち歩くのが流行ってました。
当然、カバンの中には荷物がほとんど入らないので、
教科書やノートといった勉強道具を、
学校のロッカーや机の中に置いたままという事になります。
この学校に勉強道具を置きっぱなしにする事を
【置き勉】と言ったりするわけですね。
昔の子供たちには常識だった【置き勉】も、
今は禁じられているところがほとんどです。
平成の子供たちは、勉強道具を毎日、
せっせと持ち帰らなければいけないわけです。
ゆとり教育が取り止めになった事もあり、
小中学校では教える量が増加して教科書が分厚くなり、
教材も増える一方になったんですね。
そのため、ランドセルなどの荷物は
重量が増したんですが、置き勉が禁止されてるため、
毎日重いランドセルを背負って通学しなければならないんですね。
そのため、小学生にして腰痛持ちという子供たちも出始めてるわけです。
昔の子供は、友達とジャンケンをして、
負けたら友達の分のランドセルも
持つなんて遊びをしながら学校から帰ったものですが、
その時に持たされたランドセル三つよりも、
今の子供たちが背負ってるランドセルの一つの方が
重いんじゃないかという話があるくらいですから、
これは腰痛になるのも当然ですよね。
ランドセルを背負えるだけの筋力をつけないといけないという事で、
あと数年もすると、やたらマッチョな小学生が
街中を闊歩する時代がやってくるんじゃないですかね。
これでは子供たちが可哀想だというので、
文部科学省は全国の教育委員会などに、
従来の学校の対応を見直すよう通知する方針だそうですね。
具体的には、家庭学習で使用しない教科書や、
書道の道具などについては、施錠ができる教室の机やロッカーに
置いて帰る事を認めるよう求めるそうですから、
生徒たちも楽になるでしょうね。
「皆さん、これからは使わない教科書や、
書道の道具などは学校に置いていっても構いませんよ」
「やった~!」
「でも女子の子たちは、
【リコーダー】と【体操服】だけは、絶対に持ち帰ってくださいね~」
・・・まあ、当然そういう事になるでしょうね。
「今時の小学生の教材って、
昔に比べて本のサイズが大きくなってたりとか、
無駄に副教材が多いというのがランドセルが重くなる原因なんだよね」
「だったらさ、各教室に教科書用の本棚作って、
クラスの人数分教科書を置いておけばいいんじゃないの?
無記名にしておけば、取ったとか取られたなんて事もないでしょう」
「それもいいけどさ、教科書のページを全て
食パンで作ってみたらどうかな?
授業が終わったら、お昼に食べちゃえば帰りは楽だろ?」
この議論は、まだまだ続きそうですね。
微笑亭さん太