007はアル中の番号
時間の感覚というのは、その人の性格などにより個人差があったりするものですが、
以前、時計大手のシチズンホールディングスが実施した、
現代人の時間感覚に関する調査によると、
【ちょっと打ち合わせ】というのは【30分】が41・3%と最多で、
平均は24分38秒だそうですね。
【折り返し電話します】と言われた場合は
【10分後】を想定する人が最も多く、平均は15分14秒だったそうですね。
そして上司から【ちょっと一杯、どうだい?】と誘われて、
どれぐらいの時間を思い浮かべるか尋ねたところ
【2時間】と答えた人が38・5%と最も多く、平均は1時間38分だったそうですね。
同社の見方は
『飲む機会が減る中で、たまの一杯に時間をかけているのではないか』
と分析しているんですが、上司から誘われた場合ですから、
仕方なく行く場合が多いんじゃないですかね。
【ちょっと一杯】が2時間弱というより、上司と飲むのはせいぜい2時間弱が
【いっぱいいっぱい】という事になるんじゃないでしょうかね。
お酒はほどほどに飲むのが一番いいわけですが、
中には、のべつまくなし飲んでる方もいますよね。
虚構の物語の中にも、そういうキャラクターはいます。
イギリスのスパイ小説、【007シリーズ】の主人公、
ジェームズ・ボンドは、お酒の飲み過ぎで、
任務遂行は不可能だという論文を、
英ノッティンガム大の医師らの研究チームが、
英医学誌に発表した事がありましてね。
研究チームは、原作者の故イアン・フレミング氏が書いた
シリーズ14作のうち、飲酒に関する詳しい記述がない2作を除く
12作について、ボンドの飲酒量を記録して調べたそうですから、
相当暇な研究チームなんでしょうね。
その結果、ケガや監禁などで飲酒が不可能な期間を除けば、
一週間の平均飲酒量は、適正量の4倍以上に達する事が判ったそうです。
この飲酒量からすると、作中で描かれるボンドの活躍は不可能だという事で、
手が震えたりする恐れがあるそうでからマズいですよね。
手の震えが止まらないボンドが、敵に向かって投げたナイフが、
女王陛下の額にグッサリなんて事態もありえるわけですよ。
事によったら、酒をどんどん飲ませて
ボンドを肝硬変にして抹殺しようという、敵対する組織による、
長期に渡る壮大な暗殺計画かもしれませんね。
「お前が生まれた理由は、酒の勢いだ」
なんて父親に言われてショックを受けたって方がいますが、
ボンドの場合は、『これだけ多量の酒を飲んだら、性的機能は働かない』
と指摘されてるんですね。
ですから、彼は作中で美女と一夜をともにする事で有名ですが、
あれは単なる見栄かもしれませんね。
有名作品の主人公も、たまには健康診断を受けた方がいいですよね。
「ルパンさん、あなたちょっと、体質改善をされた方がいいですね」
「どうしてですか?」
「酸性(三世)体質になってますから」
ファンを楽しませるためにも、長生きしてほしいですよね。
微笑亭さん太