避けるは百薬の長
あれは日本だからいいものの、海外だったら大変な事になりそうですよね。
アメリカに旅行された方が、
飲みすぎて路上で動けなくなり倒れてしまいましてね。
『ヤバイ!アメリカの路上で寝るなんて自殺行為だ』
という事は判っているんですが、
体が言う事をきかないわけです。
朦朧とする意識の中、
『サムライ的な威圧感を醸し出せば襲われないかもしれない』と思い、
最後の理性をふりしぼって座禅を組んでそのまま寝落ちしたそうですね。
数時間後、目が覚めたら目の前に
お金が数セントが置かれてたそうでして・・・
ホームレスと思われたのか、
サムライ・パフォーマーと思われたのかは定かじゃありませんが、
同じ状況になったら、是非ともお試しいただきたいですね。
友達同士で飲んでいた男たち二人が、
飲みすぎて意識がなくなり、気がついたら、
警察の留置所で目をさましたんですね。
「おい、俺たちは何で留置所なんかにいるんだっけ?」
「よく覚えてないんだよね・・・
昨日の夜、かなり飲んだ帰り道に、オシッコしたくなって、
二人揃って電柱に向かって立ち小便したとこまでは覚えてるんだけど・・・」
「・・・なあ、あれって今考えてみると、
電柱じゃなくてお巡りさんだった気がするよ」
お酒はやはり、ほどほどがいいようですね。
お酒を飲む人の数というのは、
世界総人口の三十二・五%にあたる約二十四億人だそうでして、
うち女性が九億人、男性が十五億人と、
やはり男性の方が、よくお酒を飲むわけですね。
適度に飲んでいただく分には結構なんですが、
飲みすぎなどで亡くなってしまう方も毎日のように出ています。
飲酒というのは、世界の死亡率の
七番目にあたるというリスクの高いものでして、
ワシントン大学の研究によると、アルコール関連死は、
世界で約二百八十万人に上るそうですね。
それだけ沢山の方々が、お酒が原因で
命を落とす事になっているわけです。
特に十五歳~四十九歳までの
比較的お酒を飲める年代の飲酒関連死は女性が三・八%、
男性が十二・二%と高いんですね。
飲酒関連死亡率は国によって格差があるようでして、
クウェート、イラン、モルディブ、シンガポールなどは低いんですが、
ラトビア、ロシア、などが圧倒的に高いんですね。
寒い国の方々は暖房代わりに
お酒を飲んでいるようなところもありますから、
それでついつい飲みすぎてしまうんでしょうかね。
日本人の場合、
三分の一以上はアルコールの分解酵素を持たない飲酒不耐症なので、
そこまで死亡率は高くないようですが、
健康に対する意識も高いんでしょうね。
「俺はね、酒も飲まないしタバコも吸わないし、
ジャンクフードやインスタント食品も食べないし、
甘い物や辛い物、熱い物や冷たすぎる物も避け、
味のしない無農薬の野菜ばかりを食べ、
毎日サプリメントを飲み続けてるからね」
「へえ~、そこまで節制した生活をして、人生楽しいの?」
「ああ、もちろんだ。俺は健康のためなら死ねる!」
まあ、当人が納得してるのなら、そんな人生もいいんでしょうけどね。
微笑亭さん太