回顧の夏
今年の夏は本当に暑かったな~という印象を
持たれてる方も多いんじゃないかと思いますね。
夏は暑いものと相場が決まってますが、
今年の夏の暑さは尋常ではなかったですよね。
毎日毎日、各地で四十度前後の気温を記録していたわけですが、
【気温のアラフォー】なんてのは勘弁してほしいですよね。
岐阜県多治見市で三十七度を記録した日がありましたが、
その日はエジプトのカイロの気温も同じく三十七度だったんですね。
湿度を考えると日本の方が暑く感じるわけでして、
【日本はアフリカよりも暑い】という事になるわけですね。
しかもカイロより暑いという事は、
【湯たんぽ】くらいの暑さはあるという事になるわけですね。
その数日後、やはり多治見で
四〇・七度という気温を記録した日がありましたが、
その日、世界で一番暑かったのがカタールのドーハで四十二度、
二位がクェートのクェートシティの四十一度、
そして次が多治見市の四〇・七度だったんですね。
つまり日本が世界第三位の暑さだったわけでして、こんな温帯にある島国が【暑さの銅メダル】というのは、
誰が考えても異常事態と言わざるを得ないですよね。
これで驚いていたら、
今度は埼玉県熊谷市で四十一・一度という、
観測史上最高気温が出てしまいましてね。
熊谷市民全員が、マラリアにでもかかっているかの如くの
温度になっちゃったるわけです。
「こう暑くちゃ汗が出て止まんないから、
ちょっと風呂にでも入ってさっぱりするか」
なんてんでお風呂に入ったら、
外気温よりお風呂の温度の方が低かったなんて事になったりするわけですね。
「最近の夏って、私に気を遣ってくれてるみたいなの」
「夏があんたに気を遣ってくれてる?どういう事?」
「私さ、恋人がいなくて人肌が恋しいなんて言ってたけど、
最近の夏は、人肌を感じられるような温度になってるから」
確かに、毎日三十六度とかありましたからね。
今年の暑さで、熱中症で担ぎ込まれる人や
亡くなる人が後を絶たなかったわけでして、
一週間で六十五人の方々が熱中症でお亡くなりになってしまったそうですね。
交通事故の一日平均の死者数は十一・三人だそうですから、
交通事故の死者に迫る勢いで、暑さによる死者が出ていた事になりますよね。
ただ、熱中症というのはいきなり即死するわけじゃありませんから、
なぜ気づかない間に熱中症になってしまって、
取り返しのつかない事になるのかという疑問がわきますよね。
カエルという生き物を沸騰したお湯の中に放り込んだら、
熱さにビックリして、すぐに飛び出して逃げますよね。
ところがカエルを水の中に入れて、ガスコンロにかけてトロ火で熱すると、
徐々に温度が上がっていく事に気づかずに、
カエルが茹でられて死んでしまうという事があるそうですね。
熱中症というのは、つまりそういう事なんですね。
冬の寒い時に、いきなり四十度の部屋に入れられたら
『何、この暑さは!』とビックリしますよね。
ところが夏の午前中、
まだ気温が低い状態から徐々に徐々に高くなっていくと、
その温度変化に気づかずに、手遅れになってしまうそうなんですね。
来年の夏も暑くなりそうですから、
皆さんも茹でられたカエルにならないように、
気をつけていただきたいものですね。
微笑亭さん太