苦しい時じゃなくても神頼み
ず~っと家で寝ているなんというような、
寝るのが何よりの楽しみという方がいますが、
人間、夜に眠れないという事ほど、辛いものはありませんよね。
不眠症で悩む男性が、医師に相談に行きましてね。
「先生、全く眠れなくて困ってるんですよ」
「そうですか、それはいけませんね・・・
では、眠れるよう、とりあえずお薬を二週間分出しておきますから」
「いえ、そんなに長く眠らなくてもいいんです」
睡眠不足になると、色々と判断能力も鈍くなるんでしょうかね。
精神を患って病院に入院している男性患者が、
夜中になると頻繁にナースコールを押すんですね。
看護師さんが病室に行き、
「どうしました?」
「看護師さん、助けてください・・・神様が私の耳元で
『寝てはダメだ』と言ってくるので、寝られないんですよ」
どうやら幻聴が聞こえてくるみたいなんですね。
すると、それを聞いていたベテランの男性看護師の方が前へ進み出て、
「・・・私は神です・・・もう遅いので寝ましょう」
「はい、もう寝ます」
そのまま朝までグッスリ眠ったそうですね。
こういうのを本当の【神対応】と言うんでしょうね。
神様に仕える職業というと【神父さん】という方がいますよね。
聖職でありながら、中には信者から集めたお金を湯水の如く使いまくったり、
セクハラしたい放題みたいな罰当たりな方もいますが、
ほとんどの方は真面目な方で、神の教えを広める事に心を砕いてる方ばかりです。
生涯を神に祈る事に捧げ、真面目に人生を送った神父さんと、
飲む・打つ・買うの三拍子で、短気で乱暴者のタクシー運転手が
同じ時期に亡くなって、二人とも天国に行ったんですね。
ところが、
タクシー運転手には広い庭とプール付きの大豪邸が与えられたのに対して、
神父さんには、ボロボロの粗末な小屋しか与えられなかったんですね。
「これは一体どういう事ですか?
これでは、あまりに不公平じゃありませんか?」
不満を訴える神父さんに対し天使が、
「不公平ではありません。
天国での暮らしは、地上でどれだけ神の教えを広めるかという事で決まるのです」
「私は一生懸命、神の教えを広めましたよ」
「いえ、あなたが教会で説教している時、
人々はいつも眠っていました。
しかし、あのタクシー運転手がタクシーを運転している時には、
お客はみんな、必死になって神に祈っていたのです」
神の教えの広め方にも、色々あるという事なんでしょうね。
微笑亭さん太