あ、ちょっとマッチョ!
男性らしさを強調する代名詞のように言われていて、
マッチョな体型に憧れる方も多いですよね。
女性の方も『マッチョな人が好き』と、
筋肉フェチを公言するような子もいます。
女の子にモテたくて体を鍛える人もいますが、
そういう次元を超越して、己の肉体を筋肉で着飾る人たちもいらっしゃいます。
いわゆる【ボディビルダー】と言われる人たちですね。
ボディビルダーの方々を見ると皆さん、
遠赤焙煎で程よくローストしたような、
茶褐色の肌をしてらっしゃいますよね。
日焼けサロンにも足しげく通うそうですから、
その肌の色と筋肉が相まって、
カブトムシをひっくり返したみたいな印象を受ける方も多々います。
そして彼らは【チャバネゴキブリ】と言われると、メチャメチャ喜ぶそうですね。
それだけ肌が黒々としているという事なんですが、
ゴキブリに例えられて有頂天になる人というのは、
世間広しと言えど、ボディビルダーの方々だけでしょうね。
さらにボディビルの国際大会などでは、
肌を黒く見せて筋肉の陰影をハッキリさせるために、
褐色の色を大会前に肌に塗るんですね。
これは前日に塗るんだそうですが、その理由は、
肌の角質層に色を沈着させるためなんですね。
ただ沈着するまでは色が他に移ってしまいベッドを汚すので、
シーツの上にビニールシートなどを敷いて寝るんだそうですね。
ですから、前の晩を共にした女の子が、
一夜明けるとみんな【黒人】になっちゃってるそうですね。
ボディビルの大会では、歌舞伎役者が舞台で見得を切った時のように、
客席から様々な応援の声かかるんですが、
この掛け声がなかなか面白いようですね。
ボディビルダーが壇上に上がってポージングをしていると、
客席のあちこちから『切れてる!』とか『デカい!』とか
『バリバリ!』なんて掛け声がかかりましてね。
【切れてる】というのは、筋肉の形がハッキリと判り、
筋繊維のスジが見えている状態を言うそうですね。
【デカイ】は、筋肉が大きい事、
【バリバリ】は、脂肪が無く皮一枚まで鍛えている事を指すそうでして、このあたりが褒め言葉の基本形なんだそうですね。
この基本形の他に、大会ごとにアドリブで名言が生まれるんですね。
最近は【食べ物】に例えるのが流行でして、
『肩メロン!』だとか、『腹筋がカニの裏!』とか
『三角チョコパイ!』なんてかけ声が飛び交うそうですね。
食べ物以外でも『上腕二頭筋がチョモランマ!』とか『大胸筋が歩いてる!』とか
『背中に羽がはえてる!』『筋肉本舗!』とかあるそうですが、
それを聞かされる審査員の方々も、
笑いをこらえるのに苦労するんじゃないでしょうかね。
「どうだい?俺のこの筋肉?」
「はあ~凄い筋肉だね。
体の筋肉はもちろんだけど、お前って脳ミソまで筋肉なんじゃないの?」
「脳ミソまで筋肉だって?嬉しい!ありがとう!」
これを言われてマジで喜ぶのも、ボディビルダーの方々だけのようですね。
微笑亭さん太