虫の知らせで起業
ある方が、当たると評判の占い師の方に見てもらいましてね。
「ボクの前世は何でしょうか?」
「あなたの前世は・・・ビフィズス菌です」
「えっ、ビフィズス菌なんですか?」
「はい。腸内を綺麗にするために頑張っていたんですよ。
だから今でも、ヨーグルトを見ると飛び込みたくなるでしょう?」
「いえ、そうでもないんですが・・・」
「しかもあなたは、ビフィズス菌が住んでいる町の、偉い役職をやっていたようです」
「役職?何の役職ですか?」
「腸内快調(町内会長)です」
菌だとか寄生虫などというものは、
病気をもたらす悪役のイメージが強いですが、
必ずしもそうではないみたいですね。
先日、米コロラド大などのチームが
『トキソプラズマという寄生虫に感染している人は起業志向が強い』
との研究結果を発表しましてね。
この【トキソプラズマ】という寄生虫は
トキソプラズマ症という原虫感染症を引き起こすんですが、
世界の人口の約三分の一が感染していると言われてるんですね。
健康な成人の場合には、感染しても全く何の症状もないか、
精々数週間の間、軽い風邪のような症状が出る程度なんですが、
胎児や幼児の場合は、重症化すると死に至る事もあるようですね。
研究チームが米国の大学生約千五百人を調査したところ、
唾液検査でトキソプラズマに感染していると判定された学生は、
感染のない学生に比べて、ビジネス系の専攻を選ぶ割合が一・四倍と高く、
専攻の中でも会計や財務より、
経営や起業関連を勉強する割合が一・七倍だったそうですね。
社会人約二百人の調査でも、
感染者の起業経験の割合は感染のない人の一・八倍だったそうですから、
やはりトキソプラズマの感染者は
起業したがるという事になるんでしょうかね。
その因果関係について証明できてないんですが、
トキソプラズマがホルモンや脳の情報伝達物質の出方を変え、
感染者をリスクの高い行動に駆り立てている可能性も
あるのではないかという推測が成り立つわけですね。
トキソプラズマに感染すると【恐怖心が無くなる】と言われてまして、
実際、感染したネズミは猫を恐れなくなるんだそうですね。
起業したくても、リスクを恐れて二の足を踏む方も多いでしょうが、
感染者の方は、そういう恐怖心が薄れてしまうのかもしれませんね。
人間の女性がトキソプラズマに感染すると、
セクシーになるとか男にモテるとか言われるそうですが、
それは異性への恐怖心がなくなり、社交的になるからなんだそうですね。
トキソプラズマは【加熱の不十分な肉】や
【ネコのフン】などを通じて感染するそうですから、
『自分も会社を始めたいな~』と思ってる方は、
猫を何匹も飼って、毎日三食、
血のしたたるようなレアステーキを食べてれば、
すぐに会社の経営者になれそうですよね。
微笑亭さん太