ネバー・ウェディング・ストーリー
誰が聞いても嬉しいものですよね。
これ、とある会社の廊下で、
「おい小林、どこ行くんだよ?」
「あ、近藤か。実は俺ね、今度結婚する事になったんだよ」
「えっ、お前結婚するの?」
「やっと彼女がプロポーズを受け入れてくれてね。
それで今から社長のところに報告に行こうと思ってね」
「そうか~、おめでとう。
いや~でも凄い偶然だな。
実は俺もね、結婚する事になったんだよ」
「えっ、お前も結婚するの?おめでとう」
「それで俺も社長に報告に行こうとしてたんだよ」
「そうなんだ。
じゃあ一緒に行こう・・・社長、入ってもよろしいですか?」
「入りたまえ。おう、小林君に近藤君じゃないか。
二人揃ってどうしたんだ?」
「社長にご報告があって伺いました。
驚かないでくださいね。実はボクたち、結婚するんです!」
それを聞いた社長が
イスから転げ落ちたって話がありましてね・・・
これはそういう関係なのかと、誤解されても仕方ないですね。
今時の女の子は、
結婚するまで乙女の純潔は守るなんという
古風な考えの持ち主は皆無に近いでしょうが、
それでも街頭で配られるポケットティッシュのように、
誰にでもあげるというものではないですよね。
恋人でもない知り合いの男性から、
「付き合う前に体の相性を確かめたいんだ。いいだろ?」
てな事を言われて迫られた女の子がいましてね。
すると彼女はニッコリ笑って、
「じゃあ私も付き合う前に、預金の残高を確認したいんですが・・・いいですよね?」
一発で撃退できたらしいですけどね・・・これはなかなかいい切り返しですよね。
若者たちが結婚式を挙げなくなったと言われてますが、
それでも挙式をするカップルにとっては一生に一度の晴れ舞台ですから、
友達や知人を沢山呼んでお祝いしてもらいたいという思いはありますよね。
ただ呼ばれる方には、色々な思いがありますよね。
いつも呼ばれるばかりで、自分が呼ぶ方の立場になかなかなれない人は、
愚痴のひとつも言いたくなりましてね。
「・・・結婚式に呼ばれて、
新郎新婦の半生のビデオを見させられる時が一番辛いんだよね。
まるで『私は生まれたときから【正解】をし続けてる』と言われているようで、
正直見たくないんだよ・・・
そしてその会場で、そんな事を考えているの自分だけで、
みんなは純粋にお祝いの気持ちで見ているだろうな~なんて考えると、
死にたくなっちゃうよ・・・」
結婚式というのは列席者の中にも、
悲喜こもごもの思いがあるようですね。
微笑亭さん太