気配りテレビ
流行語となった予備校講師の林修先生ですが、
その人気は一過性のものではなく、
今現在も数多くの番組を持つ売れっ子タレントになってますよね。
ところがテレビに引っ張りだこの林修先生が、
日本テレビではレギュラー番組を持った事がないんですね。
それはなぜかと言うと、日テレは
【家庭教師のトライ】が主要スポンサーの一つなんですね。
ですからいくら視聴率が見込めるからと言って、
ライバル企業の講師である林修先生を起用するのは、
なかなか厳しいという実情があるんですね。
どこにでも【オトナの事情】というのは存在するんですね。
今のテレビの現場は『視聴者に面白い企画の番組を見せよう!』ではなく、
『いかにスポンサーや視聴者から抗議が来ない番組を作るか』
という事ばかりを考えていて、萎縮してしまってる感がありますね。
中でも番組作りで絶対に避けなければならないのが
【イジメ】と【過剰な下ネタ】だそうですね。
以前ならバラエティの番組中で、
出川哲朗さんが一人だけ理不尽な扱いをされて
笑いを取るなんて事は日常茶飯事でしたが、
今はイジメを連想させるというクレームが来る可能性があるので、
避ける傾向にあるんですね。
【バラエティ番組の古典芸能】とも言うべき、
ダチョウ倶楽部の上島竜平さんの【アツアツおでん】や【熱湯風呂】が
最近全く見られないのも同じ理由なんですね。
外撮りのロケ番組などで様々なところにモザイクが入っていたりしますが、
年々それが過剰になっている気がしますね。
番組提供のスポンサーのライバル社の商品名などが
映らないようにという気配りなんでしょうが、見ている人が、
「飲み物にモザイクがかかってるけど、
この番組のスポンサーは【コカ・コーラ】だから、
あれは【ペプシコーラ】のペットボトルだな・・・
あ~久しぶりにペプシが飲みたくなってきたな~」
なんてんで逆効果になったりしないんでしょうかね?
モザイクにはスポンサーへの気遣いの他に、
特定の人物の自宅だとか具体的な場所を
特定されないようにという目的もあるようですね。
個人情報の管理には厳しい世の中になりましたからね。
それに比べると昔はタレント名鑑に
自宅の住所が書かれていたというほど、ユルユルのガバガバでしたね。
アイドル時代の中山美穂さんなどは、マネージャーが忙しい時には、
親衛隊が自宅まで送っていったという話ですから、今では絶対ありえない話ですね。
こういう時代ですから、
タレントさんが街中をブラブラ歩く街歩き番組なんかは、
どんどん作り辛くなっていくでしょうね。
【自販機】や【消費者金融の看板】、
【電柱の番地表示】、【通行人の顔】・・・ ありとあらゆるものが
ボカシだらけで、どこを歩いてるのか全く判らなかったりしましてね。
出ているタレントさんの方も、
「・・・今日は、とある街を歩いてみたいと思いま~す。
あ、ここにある某お店に入ってみたいと思います・・・
鈴木さん(仮名)ですよね?
あ~これがこの店のイチオシメニューですね?
お茶の間にはモザイク付きでお伝えしております。
こちらが食べたい方は、カンを頼りに来てみてください」
何だかわけの判らない番組が出来上がっちゃうでしょうね。
微笑亭さん太