悪夢の変遷
私はそんなに頻繁に見る方ではないと思います。
見たとしても、ほとんど忘れてるんでしょうね。
昔は高座前になると
全くネタが入ってない状態で高座に上がる夢を、よく見ました。
座布団に座るも、全然噺が出てこなくて、
ただただ過ぎる時間、大量の嫌な汗、お客さんたちの叱責する目・・
ハッと目が覚めて夢だと判った時、
泣きたくなるくらい安堵した事は数知れません。
さすがにそこまでひどい状態で高座に上がった事は一度もないのに、
なぜ繰り返しそういう夢を見るのか、今もって不思議ですね。
ただ最近、
見る悪夢が変わってきました。
ネタが入ってない状態で高座に上がる夢も見る事は見るんですが、
それよりも、高座前に着替えをしている時の夢を見る事が圧倒的に多くなりました。
前の演者が、もうサゲにかかって終わろうとしているのに
着物に着替えられてない自分。
早く着なければと気持ちばかり焦るんですが、
なぜか着物に手が通らなかったり、帯を巻けなかったり
物凄く手間取っているのです。
普段なら早く着られるのに、今日はどうした事だろう、
気持ちは焦っても、全く着物が着られないのです。
そんな悪夢をよく見ます。
私の中で、
いわば【悪夢の変遷】が起きているわけですが、
見る悪夢の質が、なぜ変わってきたのか考えてみると
昔より高座回数が増えたからかな~と思ったりします。
高座回数が増える事によって、かけもちも多くなりました。
中には3件かけもちなんて日もあったりします。
そんな時は当然、移動の時間的余裕はありません。
高座を下りたらさっさと着替えて
次の会場に移動して、着いたらまた素早く着替える。
この状況を何度も経験するようになりました。
時には本当にギリギリで会場入りする事もありますから、
そういう時の心理状態が、
今見る悪夢の内容に影響を及ぼしているのではないかと思いますね。
・・てな事を書いてると
今夜もこの悪夢を見そうで、ちょっと怖いですね(笑)
微笑亭さん太