ラフストーリーは突然に
四日市文化会館に行ってきました。
調理師学校の生徒さんたちの前で落語をやってきました。
この日は梅雨らしい天気の中、四日市へ向かいましたが
雨の影響なのか、道路が至るところで混んでいて
かなりの時間的余裕を見て出たので、早く着くと思ってましたが、
実際着いてみると、ちょうどいいくらいの時間になってました。
お客さんは高校生、もしくは20代の若い子たちばかり150人。
当然、落語などは初めて聞く子が、ほぼ100%でしょう。
かなり厳しい状況を覚悟して上がりました。
【食べ物に関するネタを入れてほしい】というリクエストがありましたので
『白寿の酒』『楽しい動物園』『オトナの試験』の自作3本で
1時間の通し高座でした。
正直ウケは薄かったですが、笑ってる子は笑ってくれたので
決してやり辛くはなかったです。
聞き慣れてないお客さんは、大体ああいう反応だな~という感じでした。
終わった後、
最前列で熱心に聞いてくれていた女子高生が
意を決したように、私のところにやってきました。
幾分、頬を赤らめ緊張した面持ちで、
「・・あ、あの~」
その様子を見て私は
『いやいや、確かに私は独身ですが、君のお父さんよりも年上ですよ、多分。
とても恋愛対象になるような存在じゃないから』
それだけのセリフが一瞬にして頭に浮かびました。
「あの~、落語の中で、ちくわが出てきたじゃないですか?」
「・・え?あ、はい」
「【ちくわを持って、いいキブン】って、どういう意味ですか?」
「ああ・・それね。【紀文】という食品メーカーがあるんだけど」
「あ、それ!?ありがとうございました!」
笑顔で去った彼女は、落語の間ずっと頭の中をグルグルしていた疑問が解けたようで
『紀文って、食品メーカーだって~』
友達たちに報告に行ってました。
・・まあ、そんなもんです(笑)
ほんの0・1秒だけ自意識過剰になった自分を反省しながら
三重県から戻ってきました(笑)
微笑亭さん太