ペーパー問題
最近はパソコンやタブレットなどで原稿を打ち、
データでやり取りするというのが普通になってますよね。
我々が日常、ちょっとした事をメモしたりする場合でも、
スマホのメモ機能を使うので、メモ帳を持ち歩く人も減ってきました。
読書好きな方も電子書籍で読んだりして、
実際の紙の本を手にしなくなったりしてます。
時代はどんどん、紙を使わない方向に行っている事は否定できませんよね。
一般の方々を二つのグループに分け、
それぞれ【電子書籍】と【紙の本】で同じ内容を記憶してもらって、
その後その内容を、どれだけ覚えてるかという実験をしたところ
【紙の本】で読んだグループの方が、より内容を覚えていたそうですね。
つまり同じ内容であっても、電子書籍よりも紙の本の方が
記憶に残りやすいという結果が出たわけです。
なぜそうなるのかと言うと、
記憶や理解というのは脳味噌だけでやってるわけではなく、
五感を全て使ってやってるからなんですね。
記憶したり理解しようとする時は、平面的じゃなく
立体的、三次元的に行われてるので、平面しかない電子書籍よりも、
紙で印刷した立体的な本の方が、記憶力や理解力を喚起するという事ですね。
さらに【目に入る光の違い】というのもあるそうです。
電子書籍は【透過光】なので、それを見ると脳は
【リラックスモード】に入ってしまうんですが、
紙の本の場合【反射光】が入るため、
脳は【批判・分析モード】になるんだそうですね。
アナログである紙の本も、なかなか捨てたものではないですよね。
とは言うものの現実は、
情報化の進展に伴う【紙離れ】が止まらないようですね。
日本製紙連合会がまとめた二〇一八年の紙の内需試算は、
八年連続のマイナスとなってましてね。
紙が使われない世の中になっている事は事実ですね。
「紙離れが進んでるって話だから、もっと紙を使わないとダメだな」
「あ~そうなんだ。
じゃあ、今後トイレットペーパーはシングル、ダブルじゃなくて
【五枚重ね】くらいを流行らせないといけないね」
「いやそれよりも、ウォシュレット禁止だな」
その程度では、焼け石に水かもしれませんが。
パソコンなどで文章を書くと、
内容をカットしたり付け足したりするのも自由自在ですから、
手書きに比べて大変便利なんですけど、
電気系統のトラブルが生じた時には困りますよね。
「この間さ、仕事で使う報告書を書いてたら、
あと少しで書きあがるってとこで、パソコンがトラブって
データが全部飛んじゃってさ・・・
また一からやり直さなきゃいけなくて苦労したよ~」
こんな経験をお持ちの方もあるとは思いますが、
紙媒体で書かれていれば、最悪の事態は避けられますよね。
いざとなったら紙を見ればいいわけですから。
これがいわゆる【苦しい時の紙頼み】というやつですね。
微笑亭さん太