開運なんでもポジティブ団
宝くじはもちろんの事、馬券から商店街の福引からガリガリ君に至るまで、
何ひとつ当たった事はないからね」
「そうなんだ。でも一度くらいは当たった事があるんじゃないの?」
「ああ、そういえば、この間、友達五人で寿司屋に行ったら、俺だけ当たったよ」
こんなものは当たらなくていいんですが、
世の中には【運のいい人】と【運の悪い人】が存在すると言われてますよね。
運の悪い人というのは、スーパーでレジに並んでも、
必ず自分の並んだレジが一番遅いんですね。
大事な約束のある時に限って電車が遅れるし、
旅行先で行きたかった店に行ったらその日に限って臨時休業。
就職活動をして仕事が決まった途端に、その会社が潰れちゃったりするわけですね。
それに比べて運のいい人というのは、スーパーで一番長い列にならんでも、
店員さんのレジさばきが神技的に早く、結果的にそこに並んで正解。
たまたま乗り遅れてしまった電車が事故を起こして命拾いはするわ、
旅行先で行きたかった店に行ったら、来店一万人目に当たって
食事代が無料で記念品もゲット。
就職活動をして仕事が決まった途端に、社長の娘に見初められて結婚する事になり、
将来の経営者の地位まで約束されるという・・・歴然とした差が生じるわけですね。
本当に運の良し悪しは存在するのか、科学的に立証しようと考えた科学者の方が、
【運が良いと思っている人】と【運が悪いと思っている人】にくじを引かせたら、
同じ確率で当たりを引いたそうでしてね。
やはり運の良し悪しというのは【気の持ちよう】じゃないかという気がしますね。
「俺、コインを投げて裏表の出る確率が本当に二分の一なのかどうか、
実際にコインを投げて検証してみたんだよ」
「結果、どうだったの?」
「千回投げたところで、バカバカしくなって止めたよ」
千分の一のくじを引いたとして、
運が良い人は最初の一回で当たりを引いて、残り九百九十九回はハズレ、
運が悪い人は九百九十九回ハズレを引いて、最後に当たりを引く。
これは確率的には同じわけですが、
最初の一回で当たりを引けば『自分は運がいい!』と思うでしょうし、
千回目に当たりを引いた人は『やはり自分は運が悪い・・・』と思っちゃうでしょうね。
運の良し悪しの正体というのは、そんなところじゃないかと思いますけどね。
「じゃあ、運がいいと思ってる人に、
ハズレしかないくじを十回くらい引かせてみたら、どう思うだろう?」
なんてんで試した方がいらっしゃいましてね。
「お前、日頃運がいいとか言ってるけど、十回引いてもハズレしか出なかったな」
「いやいや、こんなくだらないくじで運を使わなかった俺は、やはり運がいいよ」
やはり【ポジティブな考え方】こそが、イコール運の良さという事になるんでしょうね。
微笑亭さん太