認知度抜群の病
現在日本では、認知症の方が四百六十万人いると言われています。
高齢になればなるほど、認知症になるリスクは高いわけですが、
認知症になるのは高齢者とばかりは限りません。
働き盛りのある日、記憶の中に開いた穴が日に日に広がり、
幼児でも楽にこなせるような事ができなくなってしまうという、
【若年性認知症】を発症してしまう方もいるわけです。
まだお若い方が、自宅マンションの敷地内で迷ってしまったりとか、
マスクしたままコーヒーを飲もうとしたりなんて事を
【ボケ】でない方の【ボケ】でやり始めると、ちょっと危険信号ですね。
中には、お風呂に入る前に着ていた下着を、
出た後、また着てしまうなんてのもあります。
「それ、さっきまで履いてたパンツだろ?また履いちゃうって、大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫。ちゃんと裏返して履いてるから」
こういう方は大丈夫ですね。
若年性認知症にならないための予防が大切になってきますが、
そのためにはまず、有酸素運動が大切ですね。
具体的には、週三回、一回三十分以上のウォーキングやジョギングなどが有効ですね。
また、糖尿病を患うと認知症リスクが高まるので、
糖尿病予備軍であるメタボの方は低糖質の食事に切り替えるといいですね。
それから、人間は脳の老廃物を睡眠中に除去しているので、睡眠不足は禁物ですね。
不眠症の人は、睡眠薬を使ってでも寝たほうがいいそうです。
「あなたは不眠症だから、この睡眠薬を飲んで寝てちょうだい」
「ああ、そうか。ありがとう」
奥さんから薦められた薬を飲んだら、二度と目覚めなかったりしましてね・・・
飲む前に、本当に睡眠薬なのかどうか、確かめた方がいいですね。
ちゃんと予防していても発症してしまう事はあります。
発症したら早い治療が肝要ですから、
早期発見するためにチェックが必要となってきますよね。
典型的な兆候としては『同じ事を繰り返し聞く』というのがありますね。
お年寄りがご飯を食べた事を忘れてしまって、
「・・・順子さん、メシはまだかいのう?」
「お爺ちゃん、ご飯だったら、さっき食べたばかりでしょう?」
などという会話はよくありますが、若年性認知症になりますと、
「お爺ちゃん、ご飯ができましたよ」
「・・・順子さん、ご飯だったら、さっき食べさせたばかりじゃろう?」
なんてな事になるわけですね。
他にも、『先月旅行に行ったなど、直近の体験を忘れる』とか
『好きだったものに興味や関心がなくなった』『テレビの内容が理解できない』『計算間違いが増えた』
などという事があったら注意してあげないといけませんね。
認知症も若年化しているという事で、将来的には小さな子供が認知症になるという
【幼年性認知症】なんてのが出てくるかもしれませんね。
小学生が給食を食べた後に、
『先生、給食はまだですか?』と何度も聞いてきたり、
全速力で校庭を徘徊したりしたら、これは面倒見るのが大変でしょうね。
微笑亭さん太