果報は寝て待て
ランチを食べた後というのは眠気が襲ってきたりする事がありますよね。
昼下がりの僅かな時間、ウトウトと昼寝するのは気持ちのいいものですが、
脳にも良い影響があるようですね。
実際、15分~30分の仮眠が
脳を活性化させるという研究結果が出ているんですね。
しかし、それ以上の仮眠は逆に脳の活性を下げ、
夜の不眠の原因にもなるそうですから、寝すぎは良くないという事ですね。
南欧では【シエスタ】と呼ばれている昼寝ですが、
最近は日本でも、昼寝の効用についての研究が盛んに行われているそうですね。
昼寝を行う事により、事故の予防や仕事の効率アップ、
自己評価のアップなどが期待されるため、
職場や学校などで近年昼寝が、奨励されるようになってきたんですね。
また、昼寝をすると脳が活発になるため、
独創的なアイデアが浮かびやすい環境になるそうですね。
しかも昼寝を習慣的に取る人は、
それ以外の人に比べて認知症にかかる危険性が減るという報告もあるそうですね。
「そうか。よし、認知症予防のために、ワシも昼寝をするぞ」
「・・・お爺ちゃん、昼寝だったら、さっきしたばかりでしょう」
岐阜県大垣市八島町にある北中学校というところが、
全校生徒が十分間の昼寝をする時間、
つまり【シエスタ】を導入したそうですね。
塾や習い事などの影響で就寝時間が遅い生徒が増えているため、
短時間の睡眠でリフレッシュし、
午後からの学習の集中力を高める狙いだそうですが、
学校が塾に対して気を遣うとは、時代も変わったものですよね。
給食後の昼休みの十分間を昼寝にあてるんですが、
これは教員と生徒会保健体育委員らが提案し、
全校集会で導入を決めたそうです。
この背景には【中学生の睡眠時間の短さ】というのがありましてね。
2011年の総務省調査によると、
岐阜県内の中学生の平均睡眠時間は7時間45分で、
2006年の調査より18分短くなったんですね。
全国平均8時間9分と比べても短かったので、
シエスタの導入という事に繋がったようです。
「シエスタ?何を今さらって感じじゃない?
だって今までも、個々の判断でやってたでしょう?」
それはいわゆる【授業中の居眠り】というやつですけどね。
これからシエスタを導入する学校も増えていくでしょうから、
お金持ちの学校なんかは、
バーチャルリアリティで海辺の風景と波の音を体感し、
トロピカルジュースを飲みながら昼寝したりするんでしょうね・・・
終わったら机が、よだれだらけだったりしましてね。
ただ十分間というのは、ちょっと短い感じもしますよね。
「先生、十分では短いので、
もう少し長くシエスタの時間を取ってもらえませんか?」
「判った。じゃあシエスタの時間を長く取るために、
明日からはみんな一時間早く登校しなさい」
シエスタの時間を長くするために睡眠時間を削って早起きをするという・・・
本末転倒も甚だしいですよね。
微笑亭さん太